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「瓦屋根を修理しなくてはと思っているけれど、費用が高そうで不安」
「なるべく修理費用を抑えるコツがあれば知りたい」
瓦屋根の修理を検討する際に、どのくらい費用がかかるか不安に思われる方は多いです。
本記事では瓦屋根の修理にかかる費用相場や、修理費を抑えるコツなどについて解説します。
具体的に解説するのは、下記の内容です。

・全体的な修理にかかる費用相場
・葺き替え工事費用の内訳
・部分的な修理にかかる費用相場
・瓦屋根の修理費用が高くなる要因
・瓦屋根の修理費用を抑えるコツ

工程ごとの費用相場や、費用が高くなる要因を知った上で見積もりを見ると、適正か判断しやすくなります。
また、費用をなるべく抑えたい方は、屋根材や業者選びを工夫するのがおすすめです。
本記事を読めば瓦屋根の修理にかかる費用相場を把握でき、適正価格で業者に依頼できます。

瓦屋根の全体的な修理にかかる費用相場

瓦屋根を全体的に修理する方法は、葺き直し工事と葺き替え工事の2種類があります。
それぞれの費用相場や工事内容について解説しますので、参考になれば幸いです。

葺き直し工事

葺き直し工事の費用相場は、120万円〜250万円となります。
葺き直し工事とは瓦屋根を取り外して下地材や防水シートを補修・交換した後に、瓦を再度並べ直す工法です。
瓦の耐用年数は残っていて、下地材や防水シートだけが劣化している状況に適しています。

葺き替え工事

瓦を葺き替えるのにかかる費用相場は、60万円~350万円です。
葺き替え工事とは古い瓦屋根を撤去し、新しい屋根材に交換する工法です。
異なる屋根材に変更したい場合や、瓦の劣化が進んでいる場合におすすめされています。
費用相場にバラつきが大きい理由は、新しい屋根材の価格に大きく左右されるためです。

【葺き替え工事の内訳】瓦屋根を修理する際の費用相場

見積もりを確認するときは、総額だけではなく内訳の相場も知っておくと、適切な価格か判断しやすくなります。
本章では、葺き替え工事における各作業の費用相場を解説します。
具体的に解説するのは、下記の作業費用です。

・足場設置
・野地板の補修
・ルーフィング設置
・新しい屋根材
・古い屋根材の撤去・処分

また、業者によっては本章で紹介する内訳以外にも、管理費や諸経費がかかります。
以下で早速見ていきましょう。

足場設置費用

足場の設置と解体にかかる費用は、600円〜900円/平方メートルです。
足場は高所作業における、作業員の安全確保や作業スペースを確保する目的で設置する仮設物です。
設置方法は足場の種類や立地条件、行う作業によって異なります。
また、足場は着工前に設置し、工事が完了したタイミングで解体します。

野地板の補修費用

野地板の補修にかかる費用相場は、2,000円~4,000円/平方メートルです。
野地板は、瓦屋根の固定や防水効果を高める目的で設置する部材です。
野地板の補修方法は、増し張りまたは張り替えどちらかが選択されます。
増し張りとは既存の野地板を残し、新しく重ね張りをする工法です。
一方で張り替えは、既存の野地板を撤去してから、新しく張り替える工法です。
補修方法をどのように選択するかは、野地板の状態で判断されます。

ルーフィング設置費用

ルーフィングとは、屋根材の下に敷く防水シートを指します。
設置費用は、500円〜1,500円/平方メートルです。
ルーフィングは、部分的な劣化であれば重ね張りによる補修が可能です。
全体的に劣化している場合は、葺き替えまたは葺き直しによる補修となります。

新しい屋根材の費用

屋根の設置にかかる費用は、使用する屋根材によっても異なります。
例としてガルバリウム鋼板を使用する場合は、5,000円〜10,000円/平方メートルです。
設置する際は既存の瓦屋根を撤去した後に、新しい屋根材に交換します。
新しい屋根材は外観だけではなく、重さや耐久性、期待する性能なども考慮して選ぶと良いでしょう。

古い屋根材の撤去・処分費

葺き替え工事では、古い屋根材の撤去や処分にかかる費用も必要です。
古い屋根材の撤去・処分にかかる費用相場は、3,000円〜6,000円/平方メートルです。
具体的な作業方法は、古い屋根材と下地部分を撤去した後に分別し、処理施設で処分します。
また、瓦の固定に葺き土を使用している場合は、同時に撤去する作業が必要です。
もし古い屋根材にアスベストを含む場合は、特殊な処理費用が別途かかります。

瓦屋根の部分的な修理にかかる費用相場

状態によっては瓦屋根全体を修理せず、部分的な修理を行う場合もあります。
具体的な修理内容は、下記のとおりです。

・コーキング修理
・瓦の交換
・漆喰部分の補修
・新しい棟瓦の設置
・釘の打ち直し

それぞれの費用相場について、くわしく解説します。

コーキング修理

コーキングとは、隙間や穴に充填し塞ぐ目的で使用する弾力性のある材料です。
コーキング修理にかかる費用相場は、2千円〜6万円です。
修理方法は、最初にコーキングを充填する部分や周辺にある水や汚れを、雑巾でふき取ります。
次にコーキングの接着力を上げる、プライマーという液体を塗布します。
プライマーを塗布した表面が乾燥した後に、コーキング材を充填したら修理完了です。

瓦の交換

割れた箇所が部分的な場合は、瓦の交換で対処できます。
瓦の交換にかかる費用相場は、1万円〜6万円です。
割れた箇所を取り除いた後に、新しい瓦を設置して交換します。
新しく設置した瓦の固定には釘を使用せず、接着剤で固定します。

漆喰部分の補修

漆喰部分の補修にかかる費用は、10万円〜40万円です。
漆喰とは消石灰を主原料とする塗り壁材で、防水性・防火性の高さが特徴です。
瓦の間にある隙間を埋めるのに使用され、雨水が浸入するのを防ぎます。
漆喰は重ね塗りをすると雨漏りの原因になるため、塗り直しで補修します。

新しい棟瓦の設置

棟瓦とは、瓦屋根の頂上部分に使用する瓦のことです。
新しい棟瓦の設置にかかる費用は、15万円〜170万円です。
設置の際は古い棟瓦を撤去してから、新しい棟瓦に交換します。

釘の打ち直し

釘の打ち直しにかかる費用は、10万円〜70万円です。
釘の打ち直しはハンマーで浮いた釘を叩いて元に戻したり、新品に交換したりする作業です。
浮きを予防する目的で、釘を打ち込んだ上にコーキングを重ねる場合もあります。

瓦屋根の修理費用が高くなる要因

瓦屋根は屋根の状態や劣化などによって、修理費用が変動します。
修理費用が高くなりやすい要因は、下記のとおりです。

・屋根面積が広い
・3階建て以上である
・作業の難易度が高い
・劣化が激しい

以下で修理費用が高くなる理由を、くわしく解説します。

屋根面積が広い

屋根の面積が広いと作業する範囲も増えるため、費用は高くなりやすいです。
作業する範囲が広くなると、材料費や人件費なども増えるためです。
また、修理の際に古い瓦を撤去する場合は、処分費も高くなります。

3階建て以上である

3階建て以上の住宅は、費用が高くなる傾向にあります。
2階以下の住宅よりも、足場をより高く設置する必要があるためです。
高さのある建物ほど、より頑丈な足場を組むために必要な材料費や人件費がかかります。

作業の難易度が高い

作業難易度が高い屋根の場合も、費用は高くなりやすいです。
傾斜が急な屋根は、傾斜が緩やかな場合より作業しにくくなります。
また、昔ながらの和瓦は取り扱いが難しいため、修理費は割高になりやすいです。
屋根の構造や屋根材によっては、追加費用を請求される可能性があります。

劣化が激しい

屋根の劣化が激しかったり、広範囲であったりする場合も要注意です。
わずかなひび割れを修理するより、雨漏りによる葺き替え工事の方が費用は高くなります。
劣化はそのまま放置しても改善することはなく、より大規模な工事が必要になってしまいます。
なるべく早期に修理することが、費用を抑えるには大切です。

瓦屋根の修理費用を抑えるコツ

瓦屋根の修理費用を抑えるコツは、下記になります。

・リーズナブルな屋根材を選ぶ
・地元の業者に依頼する
・助成金や補助金を活用する
・火災保険を利用する

それぞれの方法について、くわしく解説します。

リーズナブルな屋根材を選ぶ

瓦よりリーズナブルな屋根材を選べば、修理費用を抑えることが可能です。
瓦は比較的高価な屋根材であり、スレートやガルバリウム鋼板に変えた方が安く済みます。
屋根材は種類によって耐久性や外観、期待できる性能などが異なります。
機能面や価格などをチェックした上で、住宅に合った屋根材を選ぶと良いでしょう。

地元の業者に依頼する

地元の業者に依頼すると、同じ修理内容でも費用を抑えられます。
見積もりから施工まで一貫して自社で行う業者なら、仲介手数料がかからないためです。
大手業者に依頼した場合、同じ工事でも下請け業者への仲介手数料が上乗せされてしまいます。
費用を抑えつつ高品質な施工を受けたい方は、地元の優良業者に依頼するのがおすすめです。

助成金や補助金を活用する

地域によっては、助成金や補助金を活用できる場合があります。
今回は「和光市住宅・建築物耐震改修補助金」を例として解説します。
和光市住宅・建築物耐震改修補助金は、条件を満たした住宅の耐震化にかかる費用を補助する制度です。
耐震診断と耐震改修それぞれに、費用が補助されます。
補助される金額は耐震診断で10万円、耐震改修は40万円が上限です。
利用する際は交付決定通知書の交付を受けてから、業者と契約する必要があります。
交付前に契約してしまうと対象外となるため、注意してください。

火災保険を利用する

瓦屋根が自然災害で破損した場合は、火災保険の適応となります。
火災保険は、自然災害や火災などによって破損した場合のみが対象です。
経年劣化による破損では利用できないため、条件を満たす場合のみ申請しましょう。

瓦屋根の修理費用を抑えたい場合は地域密着型の業者に依頼しよう

瓦屋根を修理する際は、内訳を把握しておくと見積もりが適切か判断しやすくなります。
修理費用を抑えるには助成金や補助金を活用したり、リーズナブルな屋根材を選んだりするのが効果的です。
もっとも費用を抑えるのに効果的な方法は、地域密着型の業者に依頼することです。
地域密着型の業者なら仲介手数料がかからないため、高品質な施工を適正価格で受けられます。

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