「屋根の暑さ対策にはどんな方法があるの？」
「屋根の暑さ対策にかかる費用が知りたい」
「自宅の屋根に適した暑さ対策はどれ？」
上記のように、屋根の暑さ対策について詳しく知りたい方は多いでしょう。
この記事では、以下の情報をお伝えします。

・屋根の暑さ対策1つ目：遮熱塗料で塗装する
・屋根の暑さ対策2つ目：遮熱効果の高い屋根材に変える
・屋根の暑さ対策3つ目：遮熱シートを設置する
・屋根の暑さ対策4つ目：換気棟を設置する
・屋根の暑さ対策5つ目：天窓を設置・交換する
・【ケース別】おすすめの屋根の暑さ対策

この記事を読めば、自宅の屋根にはどの暑さ対策が適しているかが判断しやすくなるでしょう。
ぜひ、最後まで目を通してみてください。

屋根の暑さ対策1つ目：遮熱塗料で塗装する

1つ目の屋根の暑さ対策は、遮熱塗料で塗装することです。
遮熱塗料とは、太陽光を多く反射することで、建物や屋根が受ける熱の影響を軽減する機能を持つ塗料です。
遮熱塗料を使用することで屋根の温度上昇を抑えられます。
ここでは、遮熱塗料に関する以下の情報をお伝えします。

・メリット
・デメリット
・施工方法
・費用相場

それぞれについて、順番に見ていきましょう。

メリット

遮熱塗料のメリットは、太陽光を反射することで屋根が受ける熱の影響を軽減できることです。
この働きによって室内の温度を下げられるため、エアコンの使用を抑えられ、光熱費の節約につながります。

デメリット

遮熱塗料のデメリットは、一般的な塗料よりもコストがかかることです。
遮熱塗料の効果はずっと続くわけでなく、経年劣化によって性能が落ちてきてしまう点もデメリットの1つです。

施工方法

遮熱塗料の施工方法では、まず高圧洗浄を行い、屋根の汚れを落とします。
下地塗料を塗布した後、中塗りや上塗りを行って仕上げます。

費用相場

遮熱塗料で塗装する際の費用相場は2,300円〜5,000円／平方メートルです。
屋根の大きさや形状などによって、この費用は変動します。

屋根の暑さ対策2つ目：遮熱効果の高い屋根材に変える

2つ目の屋根の暑さ対策は、遮熱効果の高い屋根材に変えることです。
遮熱効果の高い屋根材には遮熱機能が付いているため、太陽光による熱を反射し、室内の温度上昇を抑えやすくなります。
遮熱効果の高い屋根には、ガルバリウム鋼板やスレートなどがあります。
ここでは、遮熱効果の高い屋根材に関する以下の情報をお伝えします。

・メリット
・デメリット
・施工方法
・費用相場

それぞれについて、順番に見ていきましょう。

メリット

遮熱効果の高い屋根材のメリットは、太陽光の熱を反射することで温度の上昇を抑えられる点です。
また、エアコンの使用が抑えられるため、光熱費を節約しやすくなります。

デメリット

遮熱効果の高い屋根材のデメリットは、遮熱塗料よりも導入時のコストがかかることです。
しかし、屋根材を交換することで定期的な塗り替えの手間がなくなるため、長期的に考えてコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。

施工方法

遮熱効果の高い屋根材の施工方法は、葺き替え工事です。
既存の屋根材を撤去し、防水シートを隙間のないよう敷いていきます。
最後に、遮熱効果のある新しい屋根材を設置します。

費用相場

遮熱効果の高い屋根材に変える際の費用相場は70万円～250万円です。
葺き替え工事では、古い屋根材を撤去します。
そのため、古い屋根材の撤去にかかる作業費や、取り外した屋根を廃棄するための処分費用がかかります。

屋根の暑さ対策3つ目：遮熱シートを設置する

3つ目の屋根の暑さ対策は、遮熱シートを設置することです。
遮熱シートとは、アルミ素材でできた太陽光を反射するシートで、室内に熱が届かないようにするアイテムです。
ここでは、遮熱シートに関する以下の情報をお伝えします。

・メリット
・デメリット
・施工方法
・費用相場

それぞれについて、順番に見ていきましょう。

メリット

遮熱シートのメリットは、太陽からの熱を反射するため室内の温度を快適に維持できることです。
室内の温度が保たれるため、エアコンの使用が減り、光熱費を抑えやすくなります。

デメリット

遮熱シートのデメリットは、結露しやすいことです。
結露を放置すると、カビの発生に繋がる恐れもあるため注意が必要です。
また、遮熱シートの貼り付けには技術を要することから業者探しが難しい点もデメリットの1つと言えるでしょう。

施工方法

遮熱シートの施工方法では、シートを屋根に敷き、専用のテープなどで留めます。
屋根の上での作業は危険が伴うため、業者に依頼すると安心です。

費用相場

遮熱シートを設置する際の費用相場は2,500円～6,000円／平方メートルです。
上記の金額に加えて、足場代がかかります。
足場代の設置や解体の費用相場は600円～900円／平方メートルです。
建物の階数が高い場合や、近隣住宅との距離が近いなどの理由から足場を組みにくい場合は費用が高くなります。

屋根の暑さ対策4つ目：換気棟を設置する

4つ目の屋根の暑さ対策は、換気棟を設置することです。
換気棟とは屋根の最も高い部分である棟に取り付け、空気の循環を促す部材です。
ここでは、換気棟に関する以下の情報をお伝えします。

・メリット
・デメリット
・施工方法
・費用相場

それぞれについて、順番に見ていきましょう。

メリット

換気棟を設置するメリットは、湿気を外に逃がせることです。
湿気を外に逃がせることで、結露やカビの発生を抑えやすくなります。
湿気が溜まらず、結露やカビの発生が抑制されることで室内が快適になります。

デメリット

換気棟を設置するデメリットは、経験の浅い職人が施工すると雨漏りを引き起こすリスクがあることです。
屋根に換気棟を設置する場合は、施工実績が豊富で技術力の高い業者に依頼すべきでしょう。

施工方法

換気棟の施工方法では、まず貫板（ぬきいた）と棟板金（むねばんきん）を取り外します。
続いて、下地に穴をあけて換気棟を設置します。

費用相場

換気棟を設置する際の費用相場は2万5,000円～2万8,000円／1箇所です。
換気棟の長さや屋根の形状によってこの金額は変動します。

屋根の暑さ対策5つ目：天窓を設置・交換する

5つ目の屋根の暑さ対策は、天窓を設置・交換することです。
天窓とは、屋根や天井など建物の上の方に取り付けられる窓です。
ここでは、天窓の設置・交換に関する以下の情報をお伝えします。

・メリット
・デメリット
・施工方法
・費用相場

それぞれについて、順番に見ていきましょう。

メリット

天窓の設置・交換によるメリットは、室内に自然光がしっかりと入るようになることです。
また、開閉式であれば換気が行える点もポイントです。
暖かい空気は上昇するため、天窓があいていれば空気の流れができ、室内の温度を快適に保ちやすくなります。

デメリット

天窓の設置・交換によるデメリットは、設置する角度や位置によっては余計に暑くなることです。
また、雨音が気になる場合があることもデメリットの1つと言えるでしょう。

施工方法

天窓を交換する際には、周りの屋根材を剥がし、古い天窓を取り外します。
新しい天窓を設置する際には、雨漏りが発生しないように注意深く取り付けます。
天窓の設置・交換作業は屋根の上で行うため危険な上、天窓自体が重いため、技術力のある業者に依頼すると安心です。

費用相場

天窓の設置・交換の費用相場は30万円～70万円以上です。
この金額には、天窓本体の価格と施工費用を含みます。
天窓本体には開閉しないものや手動で開閉するもの、電動で開閉するものがあり、それぞれ価格帯が異なります。

【ケース別】おすすめの屋根の暑さ対策

本章では、おすすめの屋根の暑さ対策をケース別に紹介します。
具体的には、以下のケースについて見ていきます。

・できるだけ費用を抑えたい場合
・屋根のリフォームを控えている場合
・とくに2階の暑さをどうにかしたい場合

それぞれについて、以下で詳しく説明します。

できるだけ費用を抑えたい場合

できるだけ費用を抑えたい場合には、遮熱塗料による塗装または遮熱シートの設置が適しています。
上記の方法であれば、屋根の温度の上昇を抑えつつ比較的低コストで暑さ対策ができます。

屋根のリフォームを控えている場合

屋根のリフォームを控えている場合は、このタイミングで遮熱効果の高い屋根材に変えると良いでしょう。
遮熱効果の高い屋根材を導入する場合、導入時のコストはかかりますが、長期的に見てコストパフォーマンスが良いでしょう。

とくに2階の暑さをどうにかしたい場合

とくに2階の暑さをどうにかしたい場合には、換気棟の設置をしましょう。
換気棟を設置することで湿気を逃し、室内を快適な温度に保ちやすくなります。

予算や住宅の状況に合わせて屋根の暑さ対策を行おう

屋根の暑さ対策には、遮熱塗料での塗装や遮熱シートの設置、屋根材の交換などの方法があります。
上記の暑さ対策を行うことによって室内の温度の上昇が抑えられ、快適に過ごすことが可能です。
また、エアコンの使用頻度が下がり、光熱費を抑えやすくなるなどのメリットもあります。
屋根の暑さ対策は導入コストが安いものから高いものまであります。
予算や住宅の状況に合わせて屋根の暑さ対策を行いましょう。