積水ハウス・住友林業・ダイワハウスといった大手ハウスメーカーは、自社の住宅向けに「オリジナル塗料」や「専用塗料」を提供していると謳っています。しかし、実際のところ、これらの塗料はハウスメーカーが独自に開発したものではなく、既存の塗料をベースにしたOEM(相手先ブランド製造)製品であるケースがほとんどです。これは、住宅塗装業界では広く知られている事実であり、専門業者や塗料メーカーの視点から見れば、特別な塗料というわけではありません。
もくじ
① オリジナル塗料の実態:本当に「専用」なのか?
大手ハウスメーカー(積水ハウス・住友林業・ダイワハウスなど)が販売する「オリジナル塗料」や「専用塗料」は、施主にとって特別なものに見えます。しかし、その実態はハウスメーカーが独自に開発した塗料ではなく、既存の塗料メーカー(日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研など)が製造するOEM(相手先ブランド製造)製品であることがほとんどです。
一見「特別な塗料」に思えても、実は市販の塗料を少しカスタマイズして名前を変えただけのものが多く、品質的には一般的な高性能塗料とほぼ変わらないか、むしろ市販の最新塗料の方が優れているケースもあるのです。
1. 大手ハウスメーカーの「オリジナル塗料」はOEM品
ハウスメーカーは、塗料を一から開発しているわけではなく、以下のような流れで「専用塗料」を販売しています。
- 塗料メーカー(日本ペイント・関西ペイント・エスケー化研など)にOEM製造を依頼
- 例えば、積水ハウス専用の塗料は、実際には日本ペイントが製造し、住友林業専用の塗料は関西ペイントが提供していることが多い。
- 塗料のネーミングや仕様をカスタマイズ
- 例えば、日本ペイントの「パーフェクトトップ」やエスケー化研の「エスケープレミアムシリコン」を元に、ハウスメーカー向けの特注仕様として微調整。
- しかし、成分や耐久性は元の製品と大差ない場合が多い。
- 「オリジナル塗料」として高額で販売
- OEM塗料にハウスメーカー独自の名前をつけ、「専用塗料」として差別化。
- 「この塗料は、当社の住宅に最適化された特別なものです」と説明し、施主に純正品を選ばせる流れを作る。
▶ 市販の塗料と比較すると?
実際には、ハウスメーカー専用塗料とほぼ同等の市販品が多数あります。
ハウスメーカー専用塗料 | 市販の同等塗料(一般業者が使用できるもの) |
---|---|
積水ハウス専用塗料 | 日本ペイント「パーフェクトトップ」 |
住友林業専用塗料 | 関西ペイント「アレスダイナミックTOP」 |
ダイワハウス専用塗料 | エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」 |
つまり、ハウスメーカーが「専用塗料」として提供しているものとほぼ同じ品質の塗料を、ハウスメーカーを通さずに適正価格で施工することが可能です。
2. なぜハウスメーカーの塗装は高額になるのか?
ハウスメーカー経由で塗装を依頼すると、一般的な塗装業者に比べて1.5~2倍の費用がかかることが多いです。その理由を詳しく見ていきましょう。
① 中間マージンの発生
ハウスメーカーは自社で塗装を行っているわけではなく、実際には下請けの塗装業者が施工を担当しています。そのため、以下のようなコストが上乗せされます。
- ハウスメーカーの営業利益
- 施工管理費
- 下請け業者の利益
例えば、一般の塗装業者で100万円の工事が、ハウスメーカー経由になると150~200万円になることは珍しくありません。
② 「オリジナル塗料」のブランド化
ハウスメーカーは、OEM製品である塗料を「専用」「オリジナル」として販売することで、施主に高額な塗料を選ばせやすくしているのです。
- 「当社の住宅にはこの塗料が最適です」 → 施主はハウスメーカーの推奨塗料しか使えないと勘違いしがち
- 「この塗料を使わないと保証が切れます」 → 施主は不安になり、言われるがまま依頼してしまう
しかし、実際には市販品でも同等以上の品質の塗料があるため、必ずしもハウスメーカーの専用塗料を選ぶ必要はありません。
③ 塗料の単価が割高
ハウスメーカー経由の塗料は、市販の同等品と比べて1.5~2倍の価格設定になっていることがあります。
例えば、エスケー化研の「エスケープレミアムシリコン」は、一般の塗装業者が施工する場合1㎡あたり約3,000~3,500円程度ですが、ハウスメーカー経由になると5,000~6,000円になることも。
これでは、同じ品質の塗料でも、ハウスメーカーで施工するだけで2倍の費用がかかることになります。
② ハウスメーカー塗装 vs 一般の塗装業者
項目 | ハウスメーカー塗装 | 一般の塗装業者 |
---|---|---|
塗料の種類 | OEM品(市販品ベース) | 各種メーカーの最新塗料を選択可能 |
価格 | 高額(1.5~2倍) | 適正価格 |
保証 | ハウスメーカー保証あり | 業者によって保証内容が異なる |
施工 | 下請け業者が施工 | 直接施工(自社施工の業者なら安心) |
③ 実際に積水ハウス・住友林業・ダイワハウスで塗装を依頼するべきか?
ハウスメーカーでの塗装を検討する際、「ブランドの安心感を優先するか」「コストパフォーマンスを重視するか」が大きな判断基準となります。それぞれの選択肢について詳しく解説します。
ハウスメーカー塗装が向いている人
1. 保証を最優先したい場合
ハウスメーカーの保証がまだ有効な場合、指定業者以外で塗装を行うと保証が切れる可能性があります。
特に、新築住宅の長期保証(10年~30年)を受けている場合は、保証規約を確認し、どの業者で施工すれば保証が継続されるのかを事前にチェックすることが重要です。
例えば
- 「ハウスメーカー指定業者での施工であれば、引き続き保証が適用される」
- 「他の業者で施工すると保証の一部または全部が無効になる」
といった条件が設定されていることがあります。
このような場合、保証を維持するためにハウスメーカー経由での塗装を選ぶメリットがあります。
2. 費用が高くても安心を買いたい場合
ハウスメーカーに依頼することで、施工に関する手続きやトラブル対応をすべて任せられる安心感があります。
特に、塗装工事に詳しくない方や、「大手のネームバリューによる安心感を重視したい」という方には、ハウスメーカーの塗装が向いています。
また、ハウスメーカーは一定の品質管理基準を設けており、施工管理やアフターサポートが充実している点もメリットです。
しかし、実際の施工は下請け業者が担当するため、品質に大きな差があるわけではなく、その分のコストが上乗せされている点は考慮する必要があります。
コストパフォーマンスを重視するならハウスメーカー以外が最適
1. 費用を抑えつつ高品質な塗装をしたい場合
ハウスメーカー経由の塗装は、中間マージンが発生するため、一般の塗装業者に依頼するよりも1.5~2倍の価格になることが多いです。
一方で、一般の優良塗装業者に依頼すれば、同等以上の品質でありながら、ハウスメーカーの半額~7割程度の価格で施工することが可能です。
また、一般の塗装業者では、フッ素塗料や無機塗料といった耐久性の高い塗料も自由に選択できるため、ハウスメーカーのOEM塗料よりも優れた耐久性を持つ塗装を選べる可能性があります。
2. 施工業者と直接やり取りしたい場合
ハウスメーカーを介さずに塗装業者と直接契約することで、細かい要望を伝えやすくなるというメリットがあります。
また、ハウスメーカー経由ではなく、直接依頼することで、以下のようなメリットも期待できます。
- 施工の透明性が高い(どの業者が作業するのか明確)
- 不要なオプションを排除できるため、コスト削減が可能
- 塗料の選択肢が広がり、最新の高性能塗料を使用できる
ハウスメーカー経由の塗装では、下請け業者が施工するため、実際にどの職人が作業するのかが施主には分かりにくいことがあります。
一方で、地域の優良塗装業者に直接依頼すれば、担当する職人や施工管理者とのコミュニケーションが取りやすくなり、工事内容や進行状況を把握しやすいという利点があります。
まとめ:どちらを選ぶべきか?
ハウスメーカーでの塗装が向いている人
- 住宅の保証を維持したい(保証条件を満たす必要がある)
- 費用よりもハウスメーカーのブランドや安心感を重視したい
- 施工の手続きをすべて任せたい
一般の塗装業者が向いている人
- 費用を抑えながらも高品質な塗装をしたい
- ハウスメーカーの専用塗料と同等以上の塗料を適正価格で施工したい
- 施工業者と直接やり取りし、希望通りの塗装を実現したい
ハウスメーカーの塗装が本当に必要かどうかを見極めるには、「保証の有無」「価格」「塗料の品質」「施工管理の透明性」といったポイントを総合的に判断することが重要です。
もし、コストを抑えつつ、長持ちする高品質な塗装を求めるのであれば、ハウスメーカー以外の選択肢を検討する価値は十分にあります。
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