屋根の塗装を検討しているものの、「この屋根に塗装は本当に必要?」「そもそも塗っても大丈夫?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。築年数が経つと、屋根材の劣化や状態が分かりづらくなり、どのようなメンテナンスが適切なのか判断に迷うのも当然です。
実は、すべての屋根が塗装に適しているわけではありません。なかには塗装ができない屋根材や、塗装することでかえって劣化を早めてしまう屋根も存在します。
この記事では、「塗装してはいけない屋根材」の種類や、塗装が推奨されない理由、さらにそれぞれに合った正しいメンテナンス方法について、実際の事例も交えながら詳しく解説します。屋根リフォームや塗装を失敗しないための事前知識として、ぜひ最後までご覧ください。
塗装できない屋根材の種類とそれぞれの注意点
屋根塗装を検討する際、まず知っておくべきなのが「塗装に適さない屋根材」の存在です。ここでは、代表的な屋根材ごとに、塗装ができない理由や注意点、適切なメンテナンス方法をご紹介します。
■ スレート屋根|塗装できないタイプに注意
スレート屋根は、セメントに繊維質を加えて成形された薄型の屋根材で、軽量かつ施工しやすいため多くの住宅に採用されています。しかし、すべてのスレート屋根が塗装に適しているわけではありません。
特に注意すべきは、2000年前後に製造されたノンアスベスト製品です。これらはアスベストの代替品として登場しましたが、耐久性が低く劣化しやすいという弱点があります。経年によりひび割れや欠けが起こりやすく、人が屋根の上を歩くだけで割れてしまう危険性もあるため、塗装は適しません。
代表的な「塗装NGスレート屋根」
- パミール(ニチハ)
- レサス(クボタ松下電工外装)
- コロニアルNEO(ケイミュー)
- アーバニーグラッサ
- ザルフグラッサ
- セキスイかわらU(積水化学工業)
これらの屋根材は、見た目では判断が難しいため、専門業者による点検が必須です。特に「層状剥離(屋根材が層状にめくれてくる現象)」が見られる場合は、早急な対処が必要です。
■ 瓦屋根|塗装不要なケースが多い
瓦屋根は、重厚感のある外観と高い耐久性を兼ね備えた伝統的な屋根材です。主な種類には以下のようなものがあります。
- 粘土瓦(日本瓦)
- セメント瓦
- 陶器瓦
粘土瓦や陶器瓦は、表面に釉薬が施されており、基本的に塗装の必要はありません。一方、セメント瓦は塗装が可能な場合もありますが、劣化状態によっては塗装より葺き替えや補修のほうが適しているケースもあります。
また、瓦そのものは劣化しなくても、漆喰の剥がれや瓦のズレ・破損が起こることがあります。これらは雨漏りや躯体劣化の原因となるため、定期的な点検と部分補修が推奨されます。
■ 金属屋根|素材ごとの寿命と塗装判断
金属屋根は、スタイリッシュで軽量なうえ、耐久性も高いため人気のある屋根材です。代表的な素材は以下の通りです。
- ガルバリウム鋼板
- 銅板
- トタン(亜鉛メッキ鋼板)
金属屋根の多くは、工場塗装された高耐久の塗膜で仕上げられており、長期間メンテナンス不要とされています。ただし、年数の経過により塗膜の劣化・剥がれ・サビの発生が起こることがあります。
また、金属屋根は素材ごとに耐用年数が異なります。たとえば、ガルバリウム鋼板は30年以上持つこともありますが、メッキ層の剥離やサビが進行すると、放置すると致命的な腐食を招くため注意が必要です。
劣化が見られる場合は、再塗装や部分補修を行うことで耐用年数をさらに延ばすことができます。金属屋根も定期点検を行い、必要な時期に適切な処置を施すことが重要です。
屋根塗装ができない主な理由とは?
屋根塗装は建物の美観を保ち、劣化を防ぐために有効な手段ですが、すべての屋根材に適しているわけではありません。ここでは、塗装ができない理由と、その背景にある問題点について詳しく解説します。
■ 屋根材の劣化によるリスク
屋根材が劣化している状態での塗装は、かえって屋根全体に深刻なトラブルを招くリスクがあります。ひび割れ・欠損・塗膜の剥がれなどが見られる場合は、屋根材の構造自体がもろくなっており、塗装時の作業負荷によって破損する可能性が非常に高くなります。
特に、前述のノンアスベストスレート(例:パミールやレサスなど)は、経年劣化により著しく強度が低下し、人が歩くだけで割れるケースもあります。このような状態では、塗装ではなく「葺き替え」や「カバー工法」といった別のメンテナンス手段を選ぶべきです。
■ 素材の脆さと耐用年数の問題
塗装できない屋根材に共通しているのは、素材そのものの脆さと短い耐用年数です。アスベスト規制後、急速に開発・販売されたノンアスベスト屋根材の中には、耐久性が検証されないまま市場に出回った製品も多く、早期に劣化が進行する傾向があります。
このような屋根材は、本来の耐用年数よりも短期間でひび割れや剥離が発生し、塗装しても十分な耐久性を確保できず、数年で再び劣化するケースも少なくありません。屋根材の種類や製造年を確認したうえで、専門業者による正確な診断を受けることが不可欠です。
■ 塗装による逆効果に注意
屋根塗装は本来、防水性や耐候性を高めるものですが、劣化の進んだ屋根に無理に塗装をすると、かえって状態を悪化させるリスクがあります。
たとえば、劣化した表面には塗料がうまく密着せず、短期間で塗膜が剥がれる可能性があります。さらに、塗膜の下に湿気がこもることで、内部の腐食やカビの発生を促進してしまうこともあるのです。また、施工時の作業負荷によって、屋根材自体が破損する危険性も見逃せません。
こうしたリスクを避けるためには、事前に屋根の状態を正確に把握し、「塗装が有効かどうか」を見極めることが重要です。必要であれば、塗装ではなく別のメンテナンス方法を選択する判断も求められます。
適切な屋根メンテナンス方法とは?
屋根材が塗装に適さない場合でも、建物を守るためには定期的なメンテナンスが欠かせません。ここでは、代表的な屋根メンテナンス手法である「カバー工法」と「葺き替え工事」、そして「定期点検」の重要性について解説します。
■ カバー工法|低コストで手軽な改修方法
カバー工法とは、既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねて施工する工法です。既存屋根の撤去・廃材処理が不要なため、工期が短く、費用も抑えられるのが大きなメリットです。
メリット
- 工期が短く、住みながらの施工も可能
- 葺き替えよりも費用が安い
- 既存屋根の断熱性・遮音性を活かせる
デメリット
- 屋根の重量が増すため、建物の構造強度の確認が必須
- 屋根下地や野地板の劣化が隠れてしまう可能性あり
- すでに雨漏りなど深刻な劣化がある場合は不向き
劣化が軽微で、構造的な問題がない場合には、コストパフォーマンスに優れた選択肢となります。
■ 屋根の葺き替え工事|根本からリフレッシュする本格対策
屋根葺き替えは、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に交換するメンテナンス方法です。屋根下地から見直すことができるため、耐久性・防水性ともに高く、長期的な安心感が得られます。
主な施工手順
- 既存屋根材の撤去
- 野地板や下地の点検・補修
- 防水シート(ルーフィング)の施工
- 新しい屋根材の設置
費用はカバー工法より高くなりますが、屋根全体を一新できるため、築年数の経過した建物や、雨漏りが発生している場合に最適です。
■ 定期的な屋根点検のすすめ
屋根は日々、紫外線・風雨・気温差といった厳しい自然環境にさらされています。そのため、定期的な点検によって劣化の兆候を早期に発見し、適切なタイミングで補修・メンテナンスを行うことが非常に重要です。
点検のポイント
- ひび割れや欠損の有無
- 漆喰のはがれや瓦のズレ
- 塗膜の剥離やサビの発生
- 雨漏りの兆候
点検の目安は5年〜10年に1度程度。ただし、築年数が20年を超えている住宅や、自然災害の後などは、早めのチェックが推奨されます。やまもとくんではドローンを活用した無料屋根点検も行っており、屋根に上がらずに安全に状態確認が可能です。
まとめ|屋根材に合ったメンテナンスで、住まいを長持ちさせましょう
この記事では、塗装ができない屋根材の種類とその理由、さらに屋根を守るための適切なメンテナンス方法について解説しました。
屋根は建物の中でも特に過酷な環境にさらされており、劣化の早期発見と適切な対応が、住宅全体の寿命や資産価値に直結します。
特に、2000年前後に製造されたノンアスベストのスレート屋根材(パミールなど)をご使用の場合、塗装では対応できないケースもあるため、早めの点検・診断が非常に重要です。
「うちの屋根は塗装できる?それともカバー工法や葺き替え?」と迷ったら、まずは屋根の状態を正しく把握することが第一歩。費用や工事内容も踏まえた上で、ご自宅に最適な方法を選ぶことが大切です。
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