「古民家の屋根をリフォームしたいけれど、どうすれば良いの?」
「古民家の屋根を変えるには、費用がいくらかかるのか気になる」
「古民家の屋根ってリフォームした方が良いの?」
上記のように、古民家の屋根のリフォームについてお悩みの方は多いでしょう。
この記事では、以下の内容をお伝えします。
・古民家の屋根をリフォームした方がよい時期
・古民家の屋根をリフォームすべき劣化症状
・古民家屋根のリフォーム方法
・古民家の屋根をリフォームするのにかかる費用
・古民家の屋根をリフォームする際に使う屋根材
・古民家の屋根をDIYで補修するのがNGな理由
この記事を読むと、所有している古民家の屋根を今すぐリフォームすべきかどうか判断しやすくなるでしょう。
ぜひ、最後まで目を通してみてください。
もくじ
古民家の屋根をリフォームした方がよいタイミング

本章では、古民家の屋根をリフォームした方がよいタイミングについて解説します。
古民家の屋根をリフォームすべきタイミングは屋根材によって異なります。
一般的に使用される屋根材の耐用年数は以下のとおりです。
・陶器瓦:50~100年
・いぶし瓦:30~60年
・セメント瓦:20~40年
・スレート:15〜40年
・トタン:6~25年
・ガルバリウム鋼板:25~40年
屋根は、常に雨や風、紫外線などにさらされています。
そのため、リフォームすべきタイミングが訪れた頃には、全体的に補修の必要が生じているケースが多いのです。
古民家の屋根をリフォームすべき劣化症状

本章では、古民家の屋根をリフォームすべき劣化症状について解説します。
具体的には、以下の劣化症状に注意しましょう。
・雨漏りしている
・穴があいている
・割れやズレがある
・剥がれている箇所が多い
・コケやカビが取れない
・サビが広がっている
・色褪せや変色が目立つ
それぞれについて、以下で詳しく説明します。
雨漏りしている
雨漏りしている場合は、古民家の屋根をリフォームするべきです。
雨漏りは、経年劣化などが原因で屋根の状態が悪くなることにより、水が浸入してくる症状です。
ルーフィング(防水シート)の劣化も、雨漏りの原因となる場合があります。
雨漏りを放置すると金属が錆びたり、建物の構造部分の木材が腐ったりしてしまうため、早めにリフォームするべきです。
穴があいている
穴があいている場合は、古民家の屋根をリフォームするべきです。
経年劣化により脆くなった屋根材は、穴があくことがあります。
屋根にできた穴を放置すると水が浸入し、雨漏りを引き起こす恐れがあります。
穴があいている場合は早めのリフォームが必要です。
割れやズレがある
割れやズレがある場合は、古民家の屋根をリフォームするべきです。
経年劣化や地震、台風などの外的要因によって屋根にひび割れやズレが生じるケースがあります。
屋根の割れやズレを放置すると、現状では問題ないように見えていても雨漏りに繋がるリスクがあるためリフォームが必要です。
剥がれている箇所が多い
剥がれている箇所が多い場合は、古民家の屋根をリフォームするべきです。
紫外線や温度の変化、雨などにさらされ続けることで塗料の膜は劣化していきます。
塗料の膜が剥がれた部分から雨水が浸入することにより、雨漏りを引き起こす恐れもあります。
剥がれている箇所が多い場合には、部分的な補修でなく全体を取り換える必要があるでしょう。
コケやカビが取れない
コケやカビが取れない場合は、古民家の屋根をリフォームするべきです。
コケやカビは、日当たりの悪い部分や水はけの悪い部分などに発生します。
屋根の塗料の膜が劣化し、防水機能が低下している場合も繁殖しやすくなります。
コケやカビを放置すると外観の見た目が悪くなるだけでなく、屋根材の劣化が進んで脆くなってしまうためリフォームすべきでしょう。
サビが広がっている
サビが広がっている場合は、古民家の屋根をリフォームするべきです。
サビは、金属の表面に水が付着し表面が酸化することにより発生します。
サビが広がった状態で放置すると、より広範囲にわたって広がったり、穴があいたりするケースもあるためリフォームが必要です。
色褪せや変色が目立つ
色褪せや変色が目立つ場合は、古民家の屋根をリフォームするべきです。
紫外線や雨水などに長年さらされていると、塗装が薄くなり、色褪せや変色が起こります。
また、この状態では塗料の膜の持つ防水機能も低下しています。
防水機能が低下した状態で放置すると雨水が浸入し、雨漏りだけでなく屋根の腐敗などのより深刻な事態を引き起こす可能性もあるため、リフォームを行いましょう。
古民家の屋根をリフォームする方法

本章では、古民家の屋根をリフォームする方法について解説します。
具体的には、以下の方法があります。
・葺き替え工事
・葺き直し工事
・その他の工事
それぞれについて、以下で詳しく説明します。
葺き替え工事
葺き替え工事とは、既存の屋根材を取り外し、新たな屋根材を取り付ける工事です。
ちなみに、屋根工事には古い屋根材を取り外さずに上から新たな屋根材を被せる重ね葺き工事という方法もあります。
古民家の場合は長年にわたり紫外線や雨にさらされてきたことで、下地なども含めた屋根材の全体が劣化している可能性が高いです。
そのため、古民家の場合は重ね葺き工事よりも葺き替え工事の方がおすすめです。
葺き直し工事
葺き直し工事とは、瓦屋根の場合に行う工事方法です。
古い瓦をいったん全て取り外し、瓦の下に敷かれていた土も撤去します。
下地のメンテナンスや防水紙の取り付けを行った後、再び同じ瓦を取り付けます。
これまでと同じ瓦を使用するため、外観をほとんど変えることなくメンテナンスできる方法です。
その他の工事
その他の工事についても紹介します。
たとえば、雨樋(あまどい)の補修や漆喰部分の補修工事などがあります。
雨樋とは、屋根の上の雨水を地上へ流しやすくする設備です。
雨樋に不具合があると水漏れが発生することがあるため、ひび割れをコーキングで埋めたり、破損部分を交換したりして補修します。
瓦屋根の場合には、漆喰部分の補修工事を行うこともあります。
瓦同士を固定している漆喰が劣化すると、瓦がズレたり割れたりしてしまうだけでなく雨水の浸入を引き起こす場合があるのです。
そのため、古い漆喰を取り除き、新しい漆喰を詰め直す工事を行います。
古民家の屋根をリフォームするのにかかる費用

本章では、古民家の屋根をリフォームするのにかかる費用について解説します。
具体的には、以下の費用がかかります。
・葺き替え工事:70万円~250万円
・葺き直し工事:120万円~250万円
・雨樋の補修工事:1万円~70万円
・漆喰部分の補修工事:10万円〜40万円
上記の金額は、あくまでも目安です。
屋根の種類や劣化状況などによって、必要な工事方法や補修方法が異なります。
より具体的な金額を知りたい場合は業者の見積書で確認しましょう。
古民家の屋根をリフォームする際に使う屋根材

本章では、古民家の屋根をリフォームする際に使う屋根材について解説します。
ここでは主に使われる以下の屋根材を紹介します。
・ガルバリウム鋼板
・スレート
・日本瓦
それぞれについて、順番に確認しましょう。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とは、屋根材や外壁材として広く使用されている金属素材です。
金属素材でありながらもサビが発生しにくく、耐用年数が長い点がメリットです。
導入時の初期費用が高くなりやすい点はデメリットですが、耐用年数が長いことを考えるとコストパフォーマンスに優れています。
スレート
スレートとは、セメントを主成分とする屋根材です。
取り扱いや施工がしやすく、比較的軽量な点もメリットです。
メンテナンスを怠ると割れやヒビが発生しやすい点、カビやコケが繁殖しやすくなる点はデメリットと言えるでしょう。
日本瓦
日本瓦とは、粘土を高温で焼き上げた瓦で、日本において古くから使用されてきた瓦です。
断熱性や遮音性に優れている点がメリットです。
しかしながら、材料が粘土であるために重さがあり、屋根が重たくなってしまう点はデメリットの1つです。
古民家の屋根をDIYでリフォームするのはNG

古民家の屋根をDIYでリフォームするのはおすすめできません。
古民家の屋根は、紫外線や雨、風に長い間さらされてきたことにより下地まで傷んでいる場合が多いです。
そのため、リフォームの際には部分的ではなく、全てを取り換える必要があります。
また、古い屋根材がスレートやセメント瓦だった場合、アスベストが使われている可能性もあります。
アスベストが含まれている屋根材をリフォームする際は、アスベストが飛散しないよう注意しながら実施しなければなりません。
屋根のリフォームは高所での作業となり危険なため、技術と専門知識を持つプロの業者に依頼するのが安心です。
古民家の屋根をリフォームする場合はプロの業者に依頼しよう

長きにわたる使用によって、古民家の屋根がリフォームすべき劣化状態となっている場合があります。
たとえば、雨漏りしていたり、穴があいていたりする場合は、今後さらなる不具合を引き起こす前にリフォームをした方が良いでしょう。
古民家の屋根のリフォーム方法は、葺き替え工事や雨樋の補修などです。
瓦屋根の場合は、葺き直し工事によっていったん瓦を取り外し、メンテナンスする方法もあります。
古民家の屋根のリフォームは、高所での作業となる上、取り外す屋根材によっては知識や経験を必要とする場合があります。
古民家の屋根をリフォームする場合はプロの業者に依頼しましょう。