ジョリパットはデザイン性の高さと人体に優しいことから、よく用いられる塗材です。
しかし、どのような塗材か分からないという方も多いかと思います。
本記事では外壁塗装にジョリパットを使うメリットや注意点、かかる費用などを解説します。
具体的に解説するのは、下記の項目です。
・ジョリパットとは何か
・外壁塗装にジョリパットを使うメリット
・外壁塗装にジョリパットを使うデメリット
・ジョリパットの耐用年数
・ジョリパットの費用相場
・ジョリパットで外壁塗装する場合の注意点
ジョリパットの利点を最大限に発揮するには、注意点を把握した上で技術力の高い業者を選ぶことが大切です。
本記事を読むことでジョリパットの特徴や注意点が理解でき、お住まいの外壁に理想のデザインを実現しやすくなります。
もくじ
外壁塗装で使われるジョリパットとは?

ジョリパットは、アイカ工業から販売されている壁面仕上げ用の塗材です。
デザイン性の高さが特徴で、模様や立体感を出しやすく個性的な外観に仕上がります。
優れた耐候性や防藻・防カビ効果など、性能ごとのバリエーションも豊富です。
ジョリパットは、住宅の外壁だけではなく、内装や商業施設などでも多用されている塗材です。
ほかにもホルムアルデヒドの発散量が少なく、身体にも優しい特徴もあります。
ホルムアルデヒドは無色で刺激臭のある化学物質で、家具や建築資材などに含まれます。
ジョリパットを外壁塗装に使うメリット

ジョリパットを外壁塗装に使用するメリットは、下記の通りです。
・豊富なデザインパターンから選べる
・ひび割れしにくい
・体に優しい
ジョリパットはデザイン性にこだわりたいかつ、身体への影響も気になる方におすすめです。
それぞれのメリットを、順にご紹介します。
豊富なデザインパターンから選べる
ジョリパットは、デザインパターンの豊富さが最大のメリットです。
2024年4月現在、ジョリパットは大きく分けて14種類のパターンがあり、さらにデザインが細分化されています。
また色や質感、施工方法のバリエーションが豊富で個性を出しやすい点も魅力です。
ジョリパットの使用で、理想とするデザインを実現しやすくなります。
ひび割れしにくい
ジョリパットは、ひび割れしにくいという特徴もあります。
ジョリパットが乾いて固まると、厚く弾力性のある塗料の膜が作られるためです。
塗料の膜により外壁材に負荷がかかってもひび割れしにくく、美しい外観を保ちやすくなります。
ひび割れのしにくさによって、美観を維持し住宅を保護するメリットもあります。
体に優しい
ジョリパットは、フォースターを取得した人体に優しい塗材です。
フォースターはホルムアルデヒドの放散量に基づいた評価のうち、最高ランクの製品にのみ付けられる等級です。
住宅の塗料や建材などには、人体に影響が少ないフォースターを選ぶよう推奨されています。
ホルムアルデヒドが問題になる理由は、シックハウス症候群の原因になるためです。
シックハウス症候群とは、建材や塗料などから発散される化学物質によって引き起こされる病気です。
発症すると目や喉の痛み、頭痛や吐き気といった症状が出現します。
予防には換気のほか、フォースターを取得した安全性の高い素材を使用することが効果的です。
大切な家族を健康被害から守るためには、ジョリパットのような安全性が高い製品をおすすめします。
ジョリパットを外壁塗装に使うデメリット

ジョリパットを外壁塗装に使うデメリットは、下記の通りです。
・汚れが溜まりやすい
・透湿性の低い弾性塗料は使えない
・塗装に高い技術を必要とする
デメリットを知っておくと選ぶ際に失敗しにくくなるため、ぜひ参考にしてください。
汚れが溜まりやすい
ジョリパットに施されるデザインによっては、汚れが溜まりやすい傾向にあります。
凹凸をつけてデザインする場合が多く、細かな汚れが溜まりがちになるためです。
とくに職人の手作業で模様をつけて仕上げる場合、細かい凸凹が多くなります。
繊細で美しいデザインの外壁にすると、汚れが溜まりやすくなる点には注意が必要です。
透湿性の低い弾性塗料は使えない
ジョリパットに透湿性の低い弾性塗料を使用すると、塗料の膨れや剥がれを起こします。
透湿性とは、壁内部の湿気を逃しやすくする効果のことです。
ジョリパットは吸水性が高いため、透湿性の低い弾性塗料を使うと水蒸気が塗料の膜を通れなくなります。
結果として、塗料の膜が膨れたり剥がれたりしてしまう原因になるのです。
ジョリパットを使用した外壁には、透湿性の高い塗料を使用する必要があります。
塗装するのに高い技術を必要とする
業者の技術力が、仕上がりに大きく影響してしまう点もデメリットです。
個性的で美しいジョリパットのデザインには手作業も多く、施工には高い技術力が必要になります。
高い技術を持った業者に依頼しないと、思うような仕上がりにならない可能性があります。
ジョリパットを使いたい場合は、施工実績の豊富な業者に依頼するのがおすすめです。
外壁塗装に使うジョリパットの耐用年数

ジョリパットの耐用年数は、15〜20年が一般的です。
外壁塗装によく使われるシリコン塗料の耐用年数の7〜15年と比較すると、ジョリパットの方が長持ちするといえます。
ただし下記の症状がみられる場合は劣化の可能性があるため、寿命を待たずに塗装するのをおすすめします。
・色褪せが目立つ
・雨染みがずっと残っている
・通常の掃除で汚れが落ちない
耐用年数は参考程度とし、気になる症状があれば業者に相談してください。
外壁塗装でジョリパットを使う場合の費用相場

ジョリパットのデザイン性は魅力だけれど、費用面が気になるという方も多いかと思います。
外壁塗装にジョリパットを使用した場合にかかる費用相場は、約3,000円〜5,000円/平方メートルです。
また、ジョリパットの場合は、吹き付けやローラーなどデザインの仕上げ方法によっても費用が変わります。
手間のかかる仕上げ方法を選ぶと、費用は高くなる傾向にあります。
具体的にかかる費用を知りたい場合は、業者に見積もりを取ると確実です。
ジョリパットで外壁塗装する場合の注意点

ジョリパットを外壁塗装に使用するには、いくつか注意すべき点が存在します。
具体的には下記の通りです。
・塗装できる下地材が限られている
・高圧洗浄は業者に相談してから行う
・サンプルを必ず確認する
それぞれの注意点を、くわしく解説します。
塗装できる下地材が限られている
基本的にジョリパットは、モルタルに使用する塗材です。
ジョリパットの種類によっては、セメントの上から塗装できる場合もあります。
もしお住まいの下地材がサイディングやタイル、漆喰、鉄、土壁の場合はジョリパットを使用できません。
塗装できる下地材であるか分からない場合は、業者に確認すると良いでしょう。
高圧洗浄は業者に相談してから行う
破損を予防するために、高圧洗浄する際は業者に相談するのをおすすめします。
ジョリパットはデザイン性が高く繊細なため、水圧による影響を受けやすいためです。
とくに耐用年数が近づいている場合や、細かなデザインを施している箇所は注意が必要です。
洗浄による欠けや剥がれを防ぐためにも、高圧洗浄は業者に相談して行うようにしましょう。
サンプルを必ず確認する
カタログやネットの写真では業者の技術力やデザインを判断しきれないため、実際にサンプルを目で見て確認してください。
ジョリパットに美しいデザインを施すには、熟練した職人による手作業が必要になります。
サンプルなら細かい部分や風合いも確認でき、実際の仕上がりをイメージしやすくなります。
また、ショールームで実際の仕上がりに近い条件で確認するのも良いでしょう。
完成した後に後悔しないためには、サンプルを確認してから契約するのをおすすめします。
外壁塗装でジョリパットを使いたい場合は技術力の高い業者に依頼しよう

ジョリパットは、豊富なデザイン性と人体への安全性の高さなどが特徴です。
複雑で立体的な模様も実現しやすいことや、ひび割れしにくいなどのメリットがあります。
一方でジョリパットを使った外壁塗装は、ほかの塗料以上に扱う側の知識と経験が必要になります。
施工技術が仕上がりに大きく影響するため、業者選びはより慎重に行いましょう。
技術力の高い業者に依頼することが、ジョリパットの利点を活かした仕上がりを実現するコツです。