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「グリシェイドNEOってどんな屋根?」
「グリシェイドNEOは何が問題なの?」
「グリシェイドNEOのメンテナンス方法が知りたい」
上記のように、グリシェイドNEOについて気になっている方は多いでしょう。
この記事では、以下の内容をお伝えします。

・グリシェイドNEOとは?
・グリシェイドNEOにアスベストが含まれていない理由
・グリシェイドNEOの主な劣化症状
・グリシェイドNEOの劣化を放置すると起こり得るトラブル
・グリシェイドNEOの補修方法
・グリシェイドNEOが塗装NGな理由
・グリシェイドNEOの見分け方

この記事を読むと、グリシェイドNEOの適切なメンテナンス方法が分かるでしょう。
ぜひ、最後まで目を通してみてください。

グリシェイドNEOとは?

グリシェイドNEOとは、クボタ株式会社(現ケイミュー株式会社)が製造および販売していたノンアスベストの屋根材です。
アスベストを含む屋根材が規制された時期に製造され、2001年の発売以来、数年間にわたり販売されていました。
アスベストを含まないグリシェイドNEOですが、アスベストの代わりに使用された素材の耐久性が低いことから、非常に脆いというデメリットがあります。
そのため、一般的なスレートの屋根材と比較すると、早い段階で割れや欠けなどの症状が出やすいです。

グリシェイドNEOにアスベストが含まれていない理由

本章では、グリシェイドNEOにアスベストが含まれていない理由について解説します。
アスベストは耐久性や耐熱性に優れている上、安価で手に入ることから、かつては「奇跡の鉱物」と呼ばれていました。
しかし、その後、アスベストの使用が人体に悪影響を及ぼすことが判明し、日本では建設業や工業においてアスベストを使用することを段階的に禁止していくことになりました。
アスベストの製造が完全に禁止されたのが2012年のことです。
しかし、建材メーカーは上記のアスベスト規制の流れを受け、先駆けてノンアスベストの屋根材の製造・販売を開始していました。
グリシェイドNEOは、ノンアスベストの屋根材が製造・販売された時期に発売された屋根材のため、アスベストは含まれていないのです。

グリシェイドNEOによく見られる劣化症状

本章では、グリシェイドNEOによく見られる劣化症状について解説します。
具体的には、以下の劣化症状が挙げられます。

・端部が反る
・ひび割れが起きる
・割れる
・剥がれる

それぞれの劣化症状について、以下で詳しく説明します。

端部が反る

グリシェイドNEOによく見られる劣化症状に、端部の反りがあります。
経年劣化によって、スレートの端の部分が反ってきてしまう症状です。
屋根の端部が反っている状態では、風でスレートが押し上げられて飛んでしまったり、雨水が浸入したりするリスクがあります。

ひび割れが起きる

グリシェイドNEOによく見られる劣化症状に、ひび割れがあります。
グリシェイドNEOは脆いため、時間が経つと自然とひびが入ってきてしまいます。
ひび割れの症状が進行するとスレートが割れてしまったり、雨漏りしてしまったりする恐れがあります。

割れる

グリシェイドNEOによく見られる劣化症状に、割れがあります。
前述の様なひび割れを放置しておくと、その部分から割れてしまうのです。
屋根材が割れると、落下の恐れもあるためとても危険です。

剥がれる

グリシェイドNEOによく見られる劣化症状に、剥がれがあります。
スレートが何層もの薄い層に分かれて剥がれる層間剥離(そうかんはくり)という現象が起こり、薄く脆い層が崩れていってしまうのです。

グリシェイドNEOの劣化を放置すると起こり得るトラブル

本章では、グリシェイドNEOの劣化を放置すると起こり得るトラブルについて解説します。
具体的には、以下のトラブルが考えられます。

・雨漏りする
・屋根材の一部が落下する
・建物の耐久性が弱まる

それぞれについて、順に見ていきましょう。

雨漏りする

グリシェイドNEOの劣化を放置すると、雨漏りする可能性があります。
屋根材の下に設置されている防水シートの釘穴が露出し、雨水が浸入しやすくなるのです。
雨漏りが進行すると木材が腐食したり、金属が錆びたりしてしまう恐れもあるため注意が必要です。

屋根材の一部が落下する

グリシェイドNEOの劣化を放置すると、屋根材の一部が落下するケースがあります。
劣化により屋根が割れた場合、強風などが原因で屋根材が落下する恐れがあるのです。
落下した屋根材が住人のみならず道路を歩く通行人、自動車などに衝突すれば、ケガや事故の原因となるため大変危険です。

建物の耐久性が弱まる

グリシェイドNEOの劣化を放置すると、建物の耐久性が弱まってしまいます。
前述の通り、雨漏りが進行すると建物自体の構造にまで雨水が到達し、結果として建物自体の耐久性が弱まってしまうのです。

グリシェイドNEOの補修方法

本章では、グリシェイドNEOの補修方法について解説します。
重ね葺き工事、葺き替え工事の2つの方法でメンテナンスできます。
それぞれの工事について、順に見ていきましょう。

重ね葺き工事(カバー工法)

重ね葺き工事とは、既存の屋根を剥がさず、上から新たな防水シートと屋根材を被せる工事方法です。
カバー工法とも呼びます。
費用は60万円~240万円です。
既存の屋根を剥がさないため工期が短く、コストを抑えやすい点がメリットです。
しかし、屋根の下地や内部にまで劣化が進行している場合は行えないなど、デメリットもあります。

葺き替え工事

葺き替え工事とは、既存の屋根を全て剥がし、劣化した下地もメンテナンスした上で、新しい屋根材を被せる工事方法です。
費用は70万円~250万円です。
葺き替え工事のメリットは、屋根材だけでなく下地なども含め新しいものに取り替えられる点です。
しかし、屋根材を取り外す作業の人件費や、取り外した屋根材の廃棄にコストがかかるなどのデメリットもあります。

グリシェイドNEOは塗装NG

グリシェイドNEOは塗装できません。
屋根材の劣化が塗装の寿命より早いことや、屋根が割れる恐れがあるためです。
以下で詳しくお伝えします。

屋根材の劣化が塗装の寿命より早い

屋根材の劣化が塗装の寿命より早いため、グリシェイドNEOは塗装できません。
塗装しても、塗料の膜が劣化する前に屋根材が割れたり欠けたりしてしまうので、意味がないのです。

屋根が割れる恐れあり

屋根が割れる恐れがあるため、グリシェイドNEOは塗装できません。
塗装時は、屋根に上り作業する必要があります。
しかし、グリシェイドNEOは脆すぎるため人の重みによって割れる可能性があります。
同様に、塗装前の高圧洗浄も屋根が割れてしまうリスクがあるため、塗装はおすすめできません。

グリシェイドNEOか見分ける方法

本章では、グリシェイドNEOの見分け方について解説します。
具体的には、以下の方法があります。

・刻印を確認する
・屋根材の形状を確認する
・デザインを確認する

それぞれの方法について、順に見ていきましょう。

刻印を確認する

屋根材がグリシェイドNEOか見分けるには、刻印を確認してみましょう。
屋根材に製造番号や製品名が刻印されている可能性が高いです。

屋根材の形状を確認する

屋根材がグリシェイドNEOか見分けるには、屋根材の形状を確認してみましょう。
グリシェイドNEOの屋根材は、下部が真っ直ぐになっている点が特徴です。
同じノンアスベストの屋根材であるパミールやコロニアルNEOは、下部の形状が凹凸になっているので、形状によって区別できるでしょう。
また、スレートとスレートの間に約1センチの隙間がある点も、グリシェイドNEOを見分ける際のポイントです。
屋根材の形状を確認する際は、高所作業となり危険なため、業者に依頼し確認してもらうと良いでしょう。

デザインを確認する

グリシェイドNEOか見分けるためには、デザインを確認してみましょう。
表面部分に木目調のようなデザインがうっすらと見えるかどうかも、グリシェイドNEOかを見分ける際のポイントです。

グリシェイドNEOの劣化は放置せず早めにメンテナンスしよう

グリシェイドNEOは、2001年に発売されたノンアスベストの屋根材です。
アスベストを使用した屋根材の代わりとして販売されていたため、アスベストは含んでいません。
しかしながら、非常に脆いというデメリットがあります。
グリシェイドNEOの劣化症状には割れや剥がれなどがあり、放置することで雨漏りしたり、屋根材の一部が落下したりする恐れがあります。
劣化症状にはメンテナンスが必要ですが、グリシェイドNEOは屋根材の劣化が早いほか、塗装時に屋根材が割れる恐れがあるため塗装ができません。
そのため重ね葺き工事もしくは葺き替え工事でメンテナンスを行います。
グリシェイドNEOの劣化は放置せず、早めにメンテナンスしましょう。

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