「ガルバリウム鋼板の屋根って塗装が必要なの?」
「ガルバリウム鋼板の屋根を塗装するタイミングはいつが良い?」
「自分の家のガルバリウム鋼板屋根も塗装すれば直せる?」
上記のように、ガルバリウム鋼板屋根の塗装について調べている方は多いでしょう。
この記事ではガルバリウム鋼板屋根の塗装について、以下のようにさまざまな角度から解説します。
・ガルバリウム鋼板の屋根に定期的な塗装が必要な理由
・ガルバリウム鋼板の屋根を塗装する時期の目安
・ガルバリウム鋼板の屋根を塗装すべき劣化症状
・ガルバリウム鋼板屋根の劣化がひどい場合のメンテナンス方法
・ガルバリウム鋼板の屋根を塗装する際にかかる費用相場
・ガルバリウム鋼板の屋根を塗装する手順
この記事を読むことでガルバリウム鋼板屋根の塗装について詳しく理解でき、自宅のガルバリウム鋼板屋根を塗装すべきなのか判断できるでしょう。
もくじ
ガルバリウム鋼板の屋根は定期的な塗装が必要

ガルバリウム鋼板の屋根は、定期的な塗装が必要と言えます。
ガルバリウム鋼板自体は10〜25年ほど長持ちします。
ガルバリウム鋼板は、鋼板を亜鉛やアルミニウム、シリコンでメッキ加工した金属素材です。
金属素材は錆びやすいものの、ガルバリウム鋼板の屋根は、他の屋根材に比べてサビの発生や腐食が起こりにくいと言われています。
しかし、それでも経年劣化は必ず起こります。
ガルバリウム鋼板の劣化を放置するとサビが広がり、さらには穴があいてしまう可能性もあるため定期的な塗装が必要なのです。
ガルバリウム鋼板の屋根を塗装する時期の目安

本章では、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装するタイミングの目安について解説します。
ガルバリウム鋼板は耐久性に優れた素材ですが、それでも時間が経つと塗装の表面は剥がれてきます。
ガルバリウム鋼板屋根の塗装時期の目安は8〜15年です。
塗装の目安時期は、住宅の立地環境などによっても異なります。
たとえば、住宅が海沿いにあり塩害を受けやすい場合や、雨が多い地域の場合は、そうでない立地環境に比べると劣化しやすくなります。
そのため、塗装時期の目安は、あくまで参考程度に留めておくと良いでしょう。
ガルバリウム鋼板の屋根を塗装すべき劣化症状

本章では、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装すべき劣化症状について解説します。
以下の劣化症状が見られる場合は8〜15年待たずに塗装した方が良いため、まずは業者に相談しましょう。
・サビが広範囲に発生している
・触ると白い粉が付く
・色褪せが目立つ
・剥がれている箇所が多い
・カビやコケが発生している
それぞれの劣化症状について、以下で詳しく説明します。
サビが広範囲に発生している
サビが広範囲に発生している場合は、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装すべきでしょう。
ガルバリウム鋼板に発生するサビは、赤サビ、白サビ、もらいサビに分けられます。
赤サビは傷が付いたところなどが剥がれ、その部分が空気に触れて酸化することで発生します。
白サビは高温多湿の状況下や塩害地域で発生しやすく、表面に白い斑点ができるサビです。
もらいサビは、他の金属のサビをもらうことで発生するサビです。
サビが広範囲に発生している場合は、サビを取り除いた上で塗装する必要があります。
触ると白い粉が付く
触ると白い粉が付く場合は、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装すべきでしょう。
塗料の膜の劣化が進行すると、塗料に含まれる顔料が粉状になり、指で触ると白い粉が付くようになります。
上記は「チョーキング」という現象です。
チョーキング現象が起きている場合も、塗装する必要があります。
色褪せが目立つ
色褪せが目立つ場合は、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装すべきでしょう。
塗料の膜の劣化が進むと、塗料の色が褪せて薄くなっていきます。
色褪せの症状が出てきた場合は、塗料の膜の防水性が下がっている状態です。
放置すると水の浸入につながるため、色褪せが目立つ場合も塗装の必要があります。
剥がれている箇所が多い
剥がれている箇所が多い場合は、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装すべきでしょう。
剥がれは、経年劣化などによって塗料の膜の付着力がなくなり、剥がれ落ちてしまう状態です。
剥がれを放置すると、さらに劣化が進んでしまいます。
劣化が進むと剥がれた箇所から水が浸入し、雨漏りを引き起こす恐れもあります。
剥がれている箇所が多く見受けられる場合には塗装すべきでしょう。
カビやコケが発生している
カビやコケが発生している場合、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装すべきでしょう。
カビやコケは、日当たりの悪い場所や湿気の多い場所で発生しやすくなります。
カビやコケが発生している場合は、塗料の膜が劣化している状態です。
塗料の膜が劣化すると防水機能が低下し、水が浸入しやすくなるためカビやコケの生えやすい環境になるのです。
カビやコケが発生している場合も塗装すべきでしょう。
ガルバリウム鋼板屋根の劣化がひどい場合のメンテナンス方法

本章では、ガルバリウム鋼板屋根の劣化がひどい場合のメンテナンス方法を解説します。
ガルバリウム鋼板に大きな穴があいていたり、ひび割れしていたりなど屋根材自体にまで劣化が及んでいるケースでは、塗装で対処できません。
そのため、他のメンテナンス方法で直す必要があります。
たとえば、重ね葺き工事(カバー工事)や葺き替え工事です。
それぞれの工法について、以下で詳しく説明します。
重ね葺き工事(カバー工事)
重ね葺き工事(カバー工事)とは、既存の屋根材を取り除かずに上から新しい屋根材を設置する工法です。
古い屋根材を撤去する際にかかる人件費や廃棄物の処理にかかる費用が発生しないため、費用は安くなります。
屋根材が二重になることにより防水性や断熱性、遮音性の向上というメリットもあります。
葺き替え工事
葺き替え工事とは、既存の屋根を全て取り除き、新しい屋根材を被せる工法です。
下地部分の野地板や防水シートも取り替えます。
屋根の機能が一新され、外観の印象も生まれ変わるでしょう。
しかし、屋根材を全て取り換えることになるため、材料費や廃材の処理費などのコストがかかる点はデメリットです。
ガルバリウム鋼板の屋根を塗装する際にかかる費用相場

本章では、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装する際にかかる費用相場について解説します。
住宅の坪数に応じた屋根塗装の費用相場は以下の通りです。
・20坪:15万円~40万円
・30坪:20万円~60万円
・40坪:25万円~80万円
・50坪:30万円~100万円
・60坪:40万円~130万円
ガルバリウム鋼板の屋根塗装にかかる費用は、使用する塗料によっても変動します。
上記の金額はあくまで参考程度に留めておくと良いでしょう。
ガルバリウム鋼板の屋根を塗装する手順

本章では、ガルバリウム鋼板の屋根を塗装する手順を解説します。
1.高圧洗浄で汚れを洗い流す
2.ケレン作業でサビや古い塗料を除去する
3.下塗りを施す
4.中塗り・上塗りを施す
それぞれの工程について、以下で詳しく説明します。
1.高圧洗浄で汚れを洗い流す
始めに、高圧洗浄で汚れを洗い流します。
屋根材に付着したホコリや汚れ、カビ、古い塗膜などを洗い流します。
ガルバリウム鋼板は、強い水圧のかかる高圧洗浄を行うと凹んでしまう恐れもあるため、注意が必要です。
2.ケレン作業でサビや古い塗料を除去する
続いて、ケレン作業でサビや古い塗料を除去します。
ケレン作業では、サビや古い塗料の除去と合わせて、表面に細かく傷を付け塗料の密着度を上げる目荒らしも行います。
ケレン作業をすることで、この後に塗装する塗料の密着性を高められるため重要な工程です。
3.下塗りを施す
ケレンの後は、下塗りを施します。
この後に塗装する中塗り塗料や上塗り塗料をしっかりと密着させるためにも、下塗りは大切な工程です。
ガルバリウム鋼板など金属系の下地に下塗りをする際は、サビの抑止のため錆止め塗料を使用します。
4. 中塗り・上塗りを施す
最後に、中塗り・上塗りを施します。
中塗り塗料、上塗り塗料をきちんと塗装することで美しく仕上がります。
しかし、ガルバリウム鋼板は表面がツルツルしているため塗料が付着しにくいです。
そのためガルバリウム鋼板の塗装はプロでも難しく、技術を要すると言えるでしょう。
ガルバリウム鋼板の屋根塗装は技術力の高いプロに依頼しよう

ガルバリウム鋼板の屋根は他の屋根材に比べても錆びにくいなど、機能面での魅力もあります。
しかし、錆びにくいと言われるガルバリウム鋼板でも経年劣化は必ず起こるため、定期的な塗装が必要です。
とくにサビや色褪せ、剥がれなどの劣化症状が出ている場合は早めに塗装すべきでしょう。
劣化の状況がひどい場合には、重ね葺き工事(カバー工事)や葺き替え工事を行わなければなりません。
ガルバリウム鋼板の屋根塗装は特性上、プロでも難しい作業であると言えます。
せっかくの屋根塗装ですから、失敗は避けたいところです。
ガルバリウム鋼板の屋根塗装は、技術力の高いプロに依頼しましょう。