「外壁塗装の説明で、30年持つって聞いたけれど本当?」
「少しでも外壁塗装を長持ちさせる方法があれば知りたい」
業者から外壁塗装の耐用年数が30年間と言われて、本当なのか疑問に思われてはいませんか。
本記事では外壁塗装の耐用年数や塗装すべき劣化症状、できるだけ長持ちさせる方法などを解説します。
具体的に解説するのは、下記の内容です。
・外壁塗装は30年もつのか
・塗料別の耐用年数
・耐用年数最大30年と言われる塗料
・外壁塗装を検討すべき劣化症状
・外壁塗装をできるだけ長持ちさせる方法
外壁塗装は30年持たないことがほとんどであり、業者の話を安易に信じるのは危険です。
ただし塗料によっては最大30年持つ可能性があるため、正しい情報を知った上で選択するのをおすすめします。
本記事を読めば外壁塗装に良く用いられる塗料の耐用年数が理解でき、適切なメンテナンスを業者に依頼できます。
もくじ
外壁塗装の耐用年数は30年って本当?

外壁塗装の耐用年数は、基本的に30年以下がほとんどです。
外壁塗装に使用する塗料自体、30年も長持ちしないことが多いためです。
しかし「30年メンテナンス不要です!」とセールストークをしてくる業者も存在します。
悪質業者な可能性があるため即決は避け、耐用年数の根拠を確認してください。
外壁塗装に使う主な塗料の耐用年数

外壁塗装の耐用年数は、使用する塗料による影響が大きいです。
外壁塗装に使用する、主な塗料の耐用年数は下記になります。
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年
立地やメンテナンス内容などによっては、上記の耐用年数より短くなる可能性があります。
外壁塗装に使う特殊塗料の耐用年数

特殊塗料とは近年開発された、耐久性や機能性の高い塗料です。
外壁塗装に用いられる、主な特殊塗料の耐用年数は下記になります。
・遮熱塗料:10~20年
・断熱塗料:15~20年
・光触媒塗料:15~20年
遮熱塗料は、太陽光を反射して室内の温度上昇を抑える塗料です。
断熱塗料には、外気温を室内に伝わりにくくする効果があり、室内を快適な温度に維持します。
光触媒塗料とは太陽光で汚れを分解し、雨によって洗い流すセルフクリーニング機能を持った塗料のことです。
特殊塗料は高機能で耐用年数も高いですが、外壁塗装でよく使われるシリコン塗料と比べると高価です。
「耐用年数最大30年」の可能性がある外壁塗装の塗料

基本的に外壁塗装は、30年持たずに次のメンテナンスが必要になるので注意してください。
しかし近年では、最大30年の耐久性がある塗料を開発しているメーカーも存在します。
ここでは耐久性の高い、以下3つの商品を紹介します。
・ラグジュアリー無機塗料
・無機ハイブリッドチタンガード
・タフクリア-30
各塗料の特徴や最大30年持つとされる理由について、くわしく解説します。
ラグジュアリー無機塗料
ラグジュアリー無機塗料は、ペイントラインから販売されている塗料です。
独自の樹脂合成技術や特殊チタンによる効果などにより、高い耐久性を実現しています。
カラーバリエーションも豊富で、高級感のある華やかなデザインが魅力です。
また、太陽光の紫外線よりも強い光源を使用したスーパーUV試験では、30年間分の紫外線にさらされても異常なしという結果が出ています。
ラグジュアリー無機塗料は、最大30年長持ちすることが実証されている塗料です。
無機ハイブリッドチタンガード
無機ハイブリッドチタンガードも、ペイントラインの塗料です。
紫外線や雨風、塩害など過酷な気象条件に強く、色あせもしにくいのが特徴になります。
無機ハイブリッドチタンガードは宮古島屋外暴露試験により、最大30年間劣化を抑制すると実証されています。
宮古島屋外暴露試験とは、高温多湿で紫外線量が多い宮古島の環境下における、劣化具合を評価する試験です。
タフクリア-30
タフクリア-30は、積水ハウスが採用している塗料の一種になります。
紫外線や熱などへの耐久性と、雨や太陽光などの力で汚れを洗い落とす機能に優れる塗料です。
積水ハウスによると、タフクリアを施した外壁の塗り替えサイクルは約30年とされています。
外壁塗装を検討した方が良い劣化症状

劣化症状によっては、耐用年数にかかわらず塗り直した方が良いケースもあります。
外壁塗装を検討した方が良い劣化症状は、下記のとおりです。
・ひび割れが発生している
・触ると白い粉が付く
・剥がれや膨れが起きている
・色あせや変色が目立つ
それぞれの劣化症状と、なぜ外壁塗装をすべきなのか、くわしく解説します。
ひび割れが発生している
外壁にひび割れができている場合、早めの塗装や補修をおすすめします。
ひび割れから雨水が浸入しやすくなり、雨漏りや内部の腐食を起こす可能性もあるためです。
雨漏りや構造部の劣化は塗装では修理できず、大掛かりな工事が必要になります。
ひび割れの段階で対処することは、メンテナンスにかかる費用や時間を抑えるのに効果的です。
触ると白い粉が付く
外壁を触ると付く白い粉は汚れではなく、塗料の劣化が原因で発生しています。
白い粉はチョーキングという現象によるもので、塗料が寿命を迎えているサインです。
チョーキングとは塗料の劣化によって、外壁表面に白い粉が現れる現象を指します。
塗装本来の効果を得られなくなっているため、再塗装が必要です。
剥がれや膨れが起きている
剥がれや膨れが起きている場合も、再塗装を検討すると良いでしょう。
塗料の膜が劣化して耐久性を失っている状態であり、放置すると雨漏りや外壁材を劣化させる原因になります。
剥がれや膨れが自然に治ることはなく、放置するとさらに悪化してしまいます。
経年劣化による剥がれや膨れは避けられないため、定期的な再塗装が必要です。
色あせや変色が目立つ
目立つ色あせや変色のある外壁も、塗装すれば機能面と美しさを取り戻せます。
色あせや変色は紫外線や化学変化などにより、塗料の色を決める顔料に影響を及ぼすことで発生します。
結果として塗料の防水機能を低下させるだけではなく、外観も古く見えてしまうため対処が必要です。
定期的な外壁塗装は、外壁を守りつつ美しい外観を維持するのに欠かせません。
外壁材が30年以上長持ちする場合も外壁塗装は必要

外壁材が30年以上長持ちするのであれば、外壁塗装は必要ないと思われる方もいるかもしれません。
確かに下記の外壁材は、30年以上長持ちするとして知られています。
・タイル:30~50年
・サイディング:15~40年
・モルタル:20~40年
上記に挙げた外壁材であっても、塗料の耐用年数が30年以下であれば再塗装は必須です。
もし劣化を放置して塗装しなかった場合、外壁材を保護する機能が弱くなります。
外壁材自体も劣化してしまい、大掛かりな補修工事が必要になります。
30年以上長持ちする外壁材であっても、定期的な塗装による保護が必要です。
外壁塗装をできるだけ長持ちさせる方法

外壁塗装をできるだけ長持ちさせる方法は、下記のとおりです。
・耐久性の高い塗料で塗装する
・定期的にメンテナンスする
・技術や経験豊富な業者に依頼する
それぞれの方法を、くわしく解説します。
耐久性の高い塗料で塗装する
塗装を長持ちさせるには、耐久性の高い塗料を使用するのが効果的です。
耐久性の高い塗料には、フッ素や無機塗料などが挙げられます。
高価な塗料ではありますが、耐久性は高くなっています。
長期的に見るとコストパフォーマンスが高いこともあり、耐久性の高い塗料を選ぶのは有効な選択肢です。
定期的にメンテナンスする
塗装を長持ちさせるには、定期的なメンテナンスも大切です。
定期的に外壁を点検して異常の有無を確認すれば、劣化が進行する前に対処できます。
拭き掃除をして汚れを落としつつ、定期的に外壁を点検するとより効果的です。
もし外壁に異常を発見したら、なるべく早く業者に見てもらうのをおすすめします。
技術や経験豊富な業者に依頼する
塗装が長持ちするかは、業者の技術力にも大きく影響します。
高品質な塗料を使用しても、扱う業者に技術力がなければ本来の効果を発揮できません。
経験豊富で丁寧な施工を行う業者に依頼すれば、美しい仕上がりが長持ちします。
外壁塗装は住宅に住み続ける限り必要になるため、技術や経験豊富で信頼できる業者に依頼することが重要です。
外壁塗装が30年も長持ちするケースは少ないので、劣化症状を発見したら外壁塗装を検討しよう

業者から外壁塗装は30年持つと言われた場合、根拠を確認する必要があります。
30年長持ちする外壁材はあっても、塗料が30年長持ちするケースは少ないためです。
塗装が劣化したまま放置すると、いずれ外壁材自体も劣化してしまいます。
劣化症状を発見したタイミングで、外壁塗装の検討をおすすめします。