外壁塗装にふさわしくない月がある理由や、絶対に工事してはいけないのか疑問に思われることはありませんか。
本記事では、外壁塗装にふさわしくない月や理由、あえて工事するメリットなどを解説します。
具体的に解説するのは、下記の内容です。
・外壁塗装にふさわしくない月
・なぜ外壁塗装にふさわしくないのか
・外壁塗装にふさわしくない月の地域差
・外壁塗装にふさわしくない月にあえて依頼するメリット
・外壁塗装にふさわしい月はいつか
・外壁塗装の季節ごとの特徴
・外壁塗装にともなう生活への影響
外壁塗装にふさわしくない月であっても施工は可能であり、費用やスケジュールに融通が利きやすいメリットもあります。
本記事を読めば外壁塗装にふさわしくない月がある理由を理解でき、依頼するタイミングの選択肢を広げられます。
もくじ
外壁塗装にふさわしくない月はいつ?

外壁塗装にふさわしくない時期は、6~9月と12~2月です。
6〜9月と12~2月が、なぜ外壁塗装にふさわしくないのかを解説します。
6~9月
6〜9月は天気や湿度の関係で、外壁塗装にふさわしくない月とされています。
雨や台風が多く、塗装に適さない気象条件になりやすいためです。
外壁塗装は湿度が85%以上になると施工できなくなるのも、6〜9月がふさわしくない月である理由の1つです。
12~2月
気温や天候が理由で、12~2月も外壁塗装にふさわしくない月とされています。
気温が急激に低下したり、雪や霜が降ったりと天候が不安定になりやすいためです。
外壁塗装は、気温が5度未満になると施工できなくなります。
特に寒い地域では、12~2月の外壁塗装を避ける方が多いです。
6~9月が外壁塗装にふさわしくない理由

6〜9月が外壁塗装にふさわしくない具体的な理由は、以下のとおりです。
・雨で塗料が流れてしまう
・塗装して乾くのに時間がかかる
・強風で足場などが飛びやすい
・工期が読めない
・塗料の膜が割れやすい
・作業員が熱中症になりやすい
それぞれの理由を、くわしく解説します。
雨で塗料が流れる可能性がある
梅雨の時期に塗装すると、雨で流れてしまうリスクが高いです。
塗料が流れてしまうとムラのある仕上がりになったり、耐久性に影響を及ぼしたりします。
また、塗装が乾かないうちに雨水と混ざってしまう状況は、施工不良の原因にもなります。
塗装して乾くのに時間がかかる
塗装面が乾きにくいのも、6~9月が外壁塗装にふさわしくない月とされる理由の1つです。
外壁塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本で、それぞれ塗装後はしっかり乾燥させる必要もあります。
しかし、雨天になると塗装が乾きにくくなるため、工期も長くなりやすいです。
強風で足場など飛ばされる危険がある
6~9月は台風の多い季節であり、強風が工事に悪影響を及ぼす可能性もあります。
強風によって足場が崩れたり、塗装に使う道具が飛んでいったりなどの危険があるためです。
足場や道具が飛ばされることで、人や建物に影響を及ぼすリスクもあります。
工期が読めない
天気によって工期が左右されやすいことも、6~9月が外壁塗装にふさわしくない月である理由の1つです。
梅雨は突然の雨に見舞われたり、急に台風が発生したりする場合も少なくありません。
工事がいつ終わるのかはっきり分からないと、予定も立てにくくなります。
塗料の膜が割れやすい
気候により塗料の膜が割れやすいのも、6~9月の外壁塗装を難しくする原因です。
高温下で塗装すると塗料が急速に乾燥し、うまく密着せず割れやすくなります。
また、均一に塗料の膜を形成するのが難しいことも、外壁塗装にふさわしくない月である理由です。
作業員が熱中症になるリスクがある
夏季の外壁塗装においては、職人が熱中症にかかるリスクも無視できません。
外壁塗装は屋外での作業となり、気温による影響を大きく受けます。
6〜9月は暑さ対策をしても熱中症にかかるリスクが高く、作業効率も悪くなりやすいです。
12~2月が外壁塗装にふさわしくない理由

12月〜2月が外壁塗装にふさわしくない具体的な理由は下記のとおりです。
・塗料が乾きにくい
・雪で塗料が流れてしまう
・工期が長引きやすい
・作業効率が悪い
それぞれの理由を、くわしく解説します。
塗料が乾きにくい
12月〜2月は塗料が乾きにくく、工程を円滑に進めにくいです。
冬のため低温になりやすいことで、塗料が乾きにくくなるためです。
塗料の乾燥を待つ関係で、次の工程まで時間があきやすくなります。
雪で塗料が流れる可能性がある
雪で塗料が流れてしまうと、仕上がりや耐久性に影響を及ぼします。
塗装面に雪が積もると、塗料も一緒に流れてしまうリスクが高いです。
また、雪や氷が塗装面に付着すると塗装の密着を妨げるため、耐久性も低下しやすくなります。
工期が長引きやすい
工期が長引きやすいのも、12月〜2月が外壁塗装にふさわしくない月である理由の1つです。
塗料の乾きにくさや降雪により、作業を中断せざるを得ない場面が多くなります。
雪や日照時間の関係で作業時間が短くなりやすいのも、工期に影響します。
作業効率が悪い
厳しい寒さにより作業効率が悪くなるのも、12月〜2月が外壁塗装にふさわしくない月である理由です。
外で作業する職人は寒さによる影響を受けやすく、体温低下や指先の冷えを起こしやすくなります。
体温低下や指先の冷えにより、細かい作業がしにくく集中力も続かなくなります。
また、寒さで塗料の伸びが悪くなることも、作業効率を低下させる原因です。
地域によっては外壁塗装にふさわしくない月が異なる

外壁塗装にふさわしくない月は6〜9月、12〜2月というのが一般的です。
地域によっては6〜9月、12〜2月でも、外壁塗装への影響が少ない場合もあります。
具体的に、外壁塗装における地域差について解説します。
沖縄
沖縄の場合、12〜2月でも外壁塗装は春や秋と同じように施工可能です。
年間を通して温暖なため、12〜2月の冬場でも外壁塗装に支障をきたしにくいためです。
逆に夏場は9月以降も猛暑が続きやすく、外壁塗装をしにくくなる傾向にあります。
沖縄の住宅の場合は、施工時期について業者と相談してから決めるのをおすすめします。
北海道
北海道は年間を通して涼しい地域が多く、6月〜9月でも高温による影響が少なめです。
逆に冬は他の地域より長く、3月に最高気温が5度を下回ることも珍しくありません。
5度未満の気温や降雪が続くと、外壁塗装を行えなくなります。
北海道の場合は冬に外壁塗装できない日が多く、施工期間も長くなる傾向にあります。
外壁塗装にふさわしくない月や季節に外壁塗装するメリット

外壁塗装にふさわしくない月や季節であっても、あえて依頼するメリットはあります。
具体的なメリットは、以下のとおりです。
・急な依頼も受けてもらいやすい
・スケジュールの希望が通りやすい
・割引を受けられる可能性がある
各メリットについて解説しますので、依頼時期を検討する際の参考になれば幸いです。
急な依頼も受けてもらいやすい
外壁塗装にふさわしくない月は、急な依頼であっても予約を取りやすいメリットがあります。
通常、外壁塗装する際は数か月前から予約する必要があります。
6〜9月、12〜2月といった閑散期は職人に余裕があり、急な依頼であっても受けてもらいやすいです。
人気のある職人でも、外壁塗装にふさわしくない月なら依頼できる可能性があります。
スケジュールの希望が通りやすい
スケジュールの希望が通りやすいのも、外壁塗装にふさわしくない月にあえて依頼するメリットです。
閑散期はスケジュールに余裕があるため、仕事や子どもの予定などにあわせて依頼しやすくなります。
逆に繁忙期は業者のスケジュールに余裕がなく、希望を通すのは困難になりやすいです。
また、スケジュールに急な変更が発生した際に、柔軟に対応してくれる可能性も高くなります。
忙しくてスケジュールに余裕のない方は、あえて閑散期に依頼するのもおすすめです。
費用を割り引いてもらえる可能性がある
費用を割り引いてもらえる可能性がある点も、外壁塗装にふさわしくない月に外壁塗装を依頼するメリットです。
業者は閑散期の予約を増やすために、特別な割引キャンペーンを行っている可能性があるためです。
繁忙期は割引をせずとも予約が集中するため、同じ外壁塗装でも比較的高額になりやすいといえます。
外壁塗装にふさわしくない月なら、繁忙期と比べてお得に外壁塗装を依頼できる可能性があります。
外壁塗装にふさわしい月はいつ?

一般的に外壁塗装を行うのにふさわしい月はいつなのか、気になる方もいるかもしれません。
外壁塗装にふさわしいとされる月は、10月と11月というのが一般的です。
10月と11月が外壁塗装にふさわしいとされる理由は、以下のとおりです。
・台風が少ない
・気温が安定している
・雪や霜の影響を受けるリスクが低い
ただし、外壁塗装にふさわしい10月と11月は、塗装業者の繁忙期になります。
依頼が集中するため、スケジュールが合わないと断られる可能性もあります。
また、優良業者からスケジュールが埋まるため、業者を選ぶ選択肢が限られてしまうのもデメリットです。
慌ててスケジュールに余裕のある業者を探して依頼したら悪質業者であった、というケースも少なくありません。
外壁塗装は大きな買い物となるため、業者選びには慎重な判断が求められます。
とくに、10月や11月といった繁忙期に依頼するなら、なるべく早めに計画し準備しておきましょう。
【外壁塗装】季節ごとの特徴

基本的に外壁塗装の工程自体は、季節によって変わりはありません。
一方で、季節によって工期や注意点などが異なるのも特徴です。
本項目では1年を以下の季節に区切り、工期や注意点をご紹介します。
・3~5月の春に外壁塗装する場合
・6~8月の夏に外壁塗装する場合
・9~11月の秋に外壁塗装する場合
・12~2月の冬に外壁塗装する場合
注意点として、同じ季節でも気温や積雪状況などには地域差があります。
地域の特徴も考慮しつつ、依頼する時期を選択するのがおすすめです。
【春】3~5月に外壁塗装する場合
春にあたる3〜5月は、前章でご紹介した10月・11月と同じく外壁塗装にふさわしい季節です。
天候が安定しており、湿度や気温も外壁塗装に適している時期になります。
ただし、地域によっては降雪や低温、早めの梅雨入りによる影響が考えられます。
なるべくこまめに、天気予報をチェックしておきましょう。
秋と同じく塗装業者は繁忙期となるため、早めに見積もりを依頼するのがおすすめです。
【夏】6~8月に外壁塗装する場合
夏である6〜8月は、一般的に外壁塗装のオフシーズンといえます。
梅雨と台風の影響により、作業できない日が増えやすいためです。
また、お盆や連休は、塗装業者も休みになる可能性がある点にも要注意です。
夏に外壁塗装を依頼する場合は、工期が伸びやすい点には注意しましょう。
例外として涼しい地域では、夏の影響を受けにくい場合があります。
夏に外壁塗装を検討する際は、地域特性を良く知る優良業者に相談するのがおすすめです。
【秋】9~11月に外壁塗装する場合
気候が安定している秋は、外壁塗装のベストシーズンとなります。
ほかの季節よりも早くスケジュールが埋まってしまうため、なるべく早く業者に連絡しておくと安心です。
注意点として塗装業者によっては、作業員の人数を減らして対応する場合があります。
作業員の人数が少ないと工期も長くなりやすいため、事前に確認しておくと良いでしょう。
地域によっては、9〜11月でも台風や積雪の影響を受ける可能性もあるため要注意です。
【冬】12~2月に外壁塗装する場合
冬にあたる12〜2月は、一般的に塗装工事を依頼する方が減る時期です。
降雪や結露、霜などによる影響で、塗装を乾燥させるのに時間がかかります。
また、低温で塗装ができない期間も長くなるため、工期が長くなりやすい点も要注意です。
一方で地域によっては、冬でも問題なく外壁塗装ができるケースもあります。
冬に外壁塗装を検討する方は、地域密着の優良業者に相談するのがおすすめです。
外壁塗装の時期は生活への影響も考慮した上で判断すべき

外壁塗装を依頼する際は季節だけではなく、生活への影響も考慮して判断するのをおすすめします。外壁塗装にともなう生活への主な影響は、以下のとおりです。
・洗濯物が外に干せない
・作業音や業者の会話が聞こえる
・エアコンが使えない場合もある
・換気しにくい
それぞれの影響について詳しく解説しますので、外壁塗装を依頼する際にお役立てください。
洗濯物が外に干せない
外壁塗装の作業中は、原則として洗濯物を外に干せなくなります。
作業によって発生するホコリやチリなどによって、洗濯物が汚れてしまうためです。
また、外に洗濯物を干してしまうと、飛散した塗料や洗浄水が付着してしまうリスクもあります。
ほかにも、塗料の臭いが洗濯物についてしまい、結局洗い直さなくてはならなくなります。
乾燥機のないご家庭では、外に干せない時期は部屋干ししたり、コインランドリーを利用したりといった対応が必要です。
とくに子どもの多いご家庭や冬場は、洗濯物を外に干せない影響が大きくなりがちです。
洗濯物が干せない期間は業者によって異なるため、あらかじめ確認しておくのをおすすめします。
作業音や業者の会話が聞こえる
作業にともなって発生する音が、生活へ及ぼす影響も少なくありません。
とくに足場の設置や解体、高圧洗浄の際は作業音が大きくなります。
音の感じ方については個人差があるものの、気になるという方は珍しくありません。
また、屋外で作業する職人同士の会話が気になる場合もあるでしょう。
とくにご家庭または近隣で、受験を控える方や在宅ワークの繁忙期を迎えている方がいる場合は要注意です。
作業音や話し声による影響でトラブルになりかねないため、配慮するのが無難といえます。
家族や近隣住民が音による影響を避けたい時期に重ならないか、前もって確認しておくと安心です。
エアコンが使えない場合もある
外壁塗装の作業工程によっては、エアコンが使えないこともあります。
作業中に室外機を移動していたり、吹き出し口や吸い込み口を養生していたりする場合があるためです。
もし吹き出し口や吸い込み口に養生をした状態でエアコンを使用してしまうと、作動しなかったり故障してしまったりします。
とくに夏は年々気温が上昇しており、エアコンを付けないと熱中症になるリスクも高いです。
ほかにも、温度変化に敏感な子どもやペットがいる場合は、真冬に暖房を使えないのも問題になります。
もし夏場や真冬に外壁塗装する場合は、あらかじめ業者に相談したり実家に避難したりといった対策を決めておくのがおすすめです。
換気しにくい
外壁塗装中は窓やベランダなどの開閉が制限されるため、換気もしにくくなります。
作業中は足場や養生で住宅全体が囲まれているため、外からの風が届きにくくなるためです。
また、作業によって発生するゴミやホコリなどが室内に入ってしまうのも、換気しにくい理由のひとつです。
作業中は使用する塗料の臭いも少なからず発生するため、臭いに敏感な方やペットがいる場合は要注意です。
ご家庭に子どもや体調の優れない方、ペットがいる場合は、あらかじめ避難先を見つけておくと良いでしょう。
換気しにくさによる影響を最小限にするには、生活上の不便さに配慮してくれる業者を選ぶのがおすすめです。
外壁塗装にふさわしくない月でも外壁塗装は可能なので、まずは業者に相談してみよう

外壁塗装にふさわしくない月は、一般的に6〜9月、12〜2月です。
6〜9月、12〜2月は外壁塗装に適さない状況になりやすいものの、注意点を守れば施工自体は可能です。
また、外壁塗装の作業中は、洗濯物を外に干せなかったり音や臭いによる影響があったりします。
外壁塗装の時期を検討する際は、ライフイベントや家族の状況なども考慮して選ぶのがおすすめです。
外壁塗装にふさわしくない月は、地域によっても差があります。
地域によっては外壁塗装にふさわしくないとされる季節であっても、ほかの時期と同じように施工できる場合もあります。
外壁塗装は地域の特性を良く知る業者に相談しながら、施工時期を検討すると良いでしょう。
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