「外壁塗装って何年ごとに行うべき?」
「自分の住宅は、そろそろ外壁塗装を行うべき?」
外壁塗装を検討している人の中には、上記のように悩んでいる人も多いでしょう。
本記事では、外壁塗装を何年ごとに行うべきかや、外壁塗装の目安となる劣化のサインについて解説していきます。
具体的には以下の内容を解説します。
・【ケース別】外壁塗装は何年ごとに行うべきか
・外壁塗装を検討した方がよい主な劣化症状
・適切な時期に外壁塗装しないと起こり得るトラブル
・外壁塗装を長持ちさせるポイント
この記事を読めば、住宅をいつ外壁塗装するのがベストなのか、判断しやすくなるでしょう。
ぜひ最後まで目を通してみてください。
もくじ
【新築の場合】外壁塗装は何年ごとに行うべき?

外壁塗装を何年ごとに行うかは、新築の場合と塗装が2回目の場合で異なります。
まず新築の場合ですが、住宅を建ててから8~12年以内に一度、点検も兼ねて外壁塗装しておくと安心でしょう。
だいたいの外壁材は塗装が施されて出荷され、そのまま建物を建てる際に使われますが、年月が経つにつれて塗料の膜が劣化してしまいます。
劣化を放置すると、塗装による防水効果や保護効果などが低下し、外壁材の劣化にもつながるので注意してください。
塗料の種類や外壁材にもよりますが、住宅を建ててから8~12年以内に外壁塗装を行うことをおすすめします。
【2回目の場合】外壁塗装は何年ごとに行うべき?

次に外壁塗装が2度目の場合、何年ごとに行うべきかですが、前回使用した塗料によります。
というのも、塗料の種類によって耐用年数が異なるからです。
たとえば以下は、外壁塗装に使われる主な塗料の耐用年数です。
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年
また、さまざまな効果が期待できる特殊塗料で塗装している場合、耐用年数は以下を参考にしてください。
・遮熱塗料:10~20年
・断熱塗料:15~20年
・光触媒塗料:15~20年
本章で紹介した塗料の耐用年数はあくまで目安です。
製品によっては、さらに長い耐久性が期待できる塗料もあります。
また立地環境や劣化スピードなどによっては、塗料の耐用年数の目安より早く塗装した方がよいケースもあるので注意してください。
外壁塗装を検討した方がよい主な劣化症状

ここまで外壁塗装のタイミングについて、新築の場合は8~12年以内、外壁塗装が2回目の場合は前回使用した塗料によると解説してきました。
しかし、もし以下のような劣化が見受けられる場合は、上記のタイミングを待たずに塗装を検討してください。
・色あせや変色が進んでいる
・触ると白い粉が付く
・幅0.3ミリ以上のひび割れが発生している
・膨れや剥がれが目立つ
・カビや藻、コケが何度も発生する
1つずつ見ていきましょう。
色あせや変色が進んでいる
色あせや変色が進んでいる場合は、外壁塗装を検討した方がよいでしょう。
色あせや変色は、紫外線や雨、カビやコケなどによって徐々に進行します。
放置すると美観を損ねるだけでなく、塗料の膜の劣化が進み、ひび割れなどのさらなる劣化につながりかねません。
よって色あせや変色が激しい場合は、外壁塗装を検討してみてください。
触ると白い粉が付く
外壁を触ると手に白い粉が付く現象をチョーキング現象と言います。
チョーキング現象が起きている場合も、外壁塗装を検討すべきでしょう。
チョーキング現象は紫外線や雨風などにより、塗料に含まれる顔料が分解されてしまうことが原因です。
放置すると防水機能が弱まるほか、ひび割れなど他の劣化を引き起こす原因となるため、外壁塗装した方が良いでしょう。
幅0.3ミリ以上のひび割れが発生している
外壁に幅0.3ミリ以上のひび割れが発生している場合も、外壁塗装を検討してください。
0.3ミリ以上のひび割れの場合、そのままにしておくと隙間から雨水が浸入するほか、シロアリが入って棲みついてしまうこともあるからです。
外壁塗装をすれば、ひび割れした箇所に樹脂を充填した上で塗装するため、隙間を無くせます。
膨れや剥がれが目立つ
膨れや剥がれが目立つ場合も、外壁塗装を検討しましょう。
放っておくと防水機能が低下するため、雨水や湿気が内部に浸透しやすくなってしまいます。
外壁塗装することで外観を綺麗にできるだけでなく、雨水や湿気によるダメージを軽減できます。
カビや藻、コケが何度も発生する
カビや藻、コケが何度も発生する場合も外壁塗装を検討しましょう。
何度も発生するということは、外壁の防水機能が弱くなっている可能性が高いです。
外壁が水分を吸収しやすくなっているため、外壁内部にカビが発生するなどの原因にもなります。
適切なタイミングで外壁塗装しないと起こり得るトラブル

もし塗料の耐用年数や劣化症状を気に留めず、適切なタイミングで外壁塗装しなかった場合、以下のようなトラブルが発生する恐れがあります。
・外壁材が劣化する
・雨漏りが発生する
・建物の構造が腐食する
1つずつ確認していきましょう。
外壁材が劣化する
適切なタイミングで外壁塗装しない場合、外壁材が劣化する恐れがあります。
外壁材は塗装によって、紫外線や雨風、汚れなどから保護されています。
そのため外壁塗装せずに劣化症状を放置していると、外壁材が直接紫外線や雨風によるダメージを受けてしまうのです。
外壁材自体が劣化してしまえば塗装では補修できず、外壁材自体の補修や交換が必要となります。
雨漏りが発生する
適切なタイミングで外壁塗装しない場合、雨漏りが発生する恐れもあります。
ひび割れや剥がれた箇所から雨水が浸入しやすいからです。
雨漏りするとカビが発生しやすく、もし建物内部にもカビが発生した場合、アレルギーや喘息などを引き起こす原因となります。
また、雨漏りは塗装では直せないため、修理費用もかかってしまいます。
建物の構造が腐食する
適切なタイミングで外壁塗装しない場合、建物の構造が腐食する恐れもあります。
劣化が進み雨漏りが発生すると、外壁材だけでなく柱など建物の構造にまで雨水が到達するケースがあるからです。
とくに木造住宅の場合、建物の構造に雨水が染みわたれば、腐食してしまうことも考えられます。
柱などが腐食した場合、大規模な修繕が必要となるため、外壁塗装は適切なタイミングで行うことをおすすめします。
外壁塗装を長持ちさせるポイント

外壁塗装は使用する塗料や立地環境などによって、寿命が異なってきます。
しかし以下のポイントを意識すると、長持ちしやすいでしょう。
・耐用年数の長い塗料を選ぶ
・知識や経験が豊富な業者に依頼する
・定期的に手入れする
1つずつ解説していきます。
耐用年数の長い塗料を選ぶ
外壁塗装を長持ちさせるポイント1つ目は、耐用年数の長い塗料を選ぶ点です。
前述した通り、塗料によって耐用年数は異なります。
たとえばフッ素塗料や無機塗料はシリコン塗料よりも値が張りますが、その分長持ちしやすいです。
そのため長期的に見れば、外壁塗装する回数を減らせるといったメリットもあります。
知識や経験が豊富な業者に依頼する
外壁塗装を長持ちさせるポイント2つ目は、知識や経験が豊富な業者に依頼する点です。
外壁塗装はただ塗料を塗ればOKといったわけではありません。
たとえば塗装前の汚れ除去や下地補修、塗装技術などが塗装の仕上がりに大きく影響します。
もし知識や経験が浅ければ、汚れや古い塗料の除去作業が雑だったり、均一に塗装できなかったりといったケースも考えられるでしょう。
上記の場合、早々に塗装が劣化してしまうことも考えられます。
そのため、外壁塗装を長持ちさせたい場合は、知識や経験が豊富な業者に依頼することをおすすめします。
定期的に手入れする
定期的に手入れする点も、外壁塗装を長持ちさせるためのポイントと言えます。
たとえば軽い汚れであれば、スポンジや専用の洗剤を使って汚れを除去するのがおすすめです。
もし頑固な汚れの場合は、業者に依頼して高圧洗浄機で汚れを洗い流してもらうとよいでしょう。
普段から全く手入れをしていない外壁より、定期的に手入れをしている外壁の方が、塗装が長持ちしやすいです。
外壁塗装は劣化が進んでからではなく、適切なタイミングで行おう

外壁塗装を何年ごとに行うべきかは、新築の場合と塗装が2回目の場合で異なります。
新築の場合は住宅を建ててから8~12年以内、外壁塗装が2度目の場合は使用している塗料によって異なります。
ただし色あせが目立っているほか、幅0.3ミリ以上のひび割れが発生しているなどの劣化症状が見受けられる場合は、上記のタイミングを待たずに外壁塗装を検討してください。
もし劣化症状を放置した場合、外壁材自体が劣化したり、雨漏りが発生したりするリスクがあります。
雨漏りした箇所は塗装では補修できません。
余計な費用や手間がかからないよう、外壁塗装は劣化が進んでからではなく、適切なタイミングで行うことをおすすめします。