「外壁塗装の見積もり時の注意点が知りたい」
「外壁塗装のダメな見積もりの見抜き方は?」
外壁塗装をしたくても、見積書の見方が分からず困っている方も多いかと思います。
外壁塗装の見積書の見方を知らずに施工を依頼すると、希望と違う、こんな作業は頼んでいない、などということになりかねません。
この記事では、外壁塗装の見積書の見方を知りたい方へ、注意点を9つに絞って紹介します。
具体的には以下の情報を確認できます。
・外壁塗装の見積もり時にチェックすべき9つの注意点
・外壁塗装の見積書に記載されている作業工程
・外壁塗装の見積もりを理解できない場合に起こり得るトラブル
この記事で見積もり内容が理解できれば、余計な作業を追加されて不要な支払いをすることも避けられます。
もくじ
外壁塗装の見積もり時にチェックすべき9つの注意点
外壁塗装の見積もりを提示されても、何をもって内容を判断すべきか分からない人も多いでしょう。
しかし、押さえるべきポイントが分かれば、見積もり内容を見極めることが可能です。
本章では、見積もり時にチェックすべき9つの注意点を紹介します。
・工事の工程ごとに費用が細かく記載されているか
・どんな方法で下地処理を行うのか記載されているか
・ケレン処理が記載されているか
・足場代が無料になっていないか
・使用する塗料名やメーカーの記載があるか
・塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回行われるか
・屋根と同時に塗装する場合は塗料のグレードが統一されているか
・諸経費の内訳が細かく明記されているか
・保証内容やアフターフォローに関しての説明はあるか
以下で詳しく解説します。
工事の工程ごとに費用が細かく記載されているか
初めに、工事の工程ごとに費用が詳細に記載されているかを見てください。
「〇〇一式」という記載には注意が必要です。
たとえば「外壁塗装工事一式」といったように内訳を記載せず、すべてまとめて費用が提示されている見積もりは、内容は分からず信頼性に欠けます。
「足場代」「高圧洗浄代」などの1つ1つの作業別に費用が細かく記載されているかを、しっかり確認しましょう。
どんな方法で下地処理を行うのか記載されているか
どのような方法で下地処理が行われるのか、確認しましょう。
外壁の劣化状況により、クラック処理や爆裂処理、ケレン処理などさまざまな下地処理があります。
お住まいの劣化具合に合った処理方法の記載があるか、見積書で必ずチェックしましょう。
ケレン処理が記載されているか
ケレン処理の記載があるかも忘れずにチェックしましょう。
ケレン処理とは、塗装前に行われる非常に重要な下地処理です。
新しい塗料の付着効果を高めるため、塗装前にサビや汚れ、古い塗料を擦って落とす工程です。
ケレン作業が下地処理に含まれている場合でも、見積書に記載されていない場合は追記してもらうとよいでしょう。
足場代が無料になっていないか
足場代の記載が「無料」となっていないでしょうか?
外壁塗装には必ず足場が組まれます。
塗装のための作業場所の確保はもちろん、洗浄水や塗料などが近隣へ飛び散るのを防ぐ役割もあり、外壁塗装に足場の設置は欠かせません。
足場の組み立て自体に必ず費用がかかっているため無料ということはなく、他の作業費にその分、上乗せされているケースがあります。
そのため足場代無料という記載には、注意を払いましょう。
使用する塗料名やメーカーの記載があるか
塗料の効果や色が希望しているものかどうか、その塗料がどこのメーカーか正しく記載があるかも確認しましょう。
メーカーの公式サイトで塗料の効果や価格が分かるため、見積もり内容が合っているか確認できます。
塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回行われるか
塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回行われることが、見積もりに記載があるか、確認しましょう。
外壁塗装は、下塗り、中塗り、上塗りの3工程で仕上げられます。
ムラなく美しい外観に仕上げるほか、耐用性を上げるため、重ね塗りを施します。
中には費用節約のために2度塗りで終わらせる悪質な業者もいるため、間違いなく3回塗装が行われるかも見るべきポイントです。
屋根と同時に塗装する場合は塗料のグレードが統一されているか
屋根と外壁を同時に塗装する場合、使用する塗料のグレードが同じかもチェックしましょう。
屋根と外壁で使用する塗料の耐用年数が異なる場合、劣化の進行がずれ、次回塗装するタイミングが違ってしまいます。
それぞれの塗料のグレードが統一されているかの確認も必要です。
諸経費の内訳が細かく明記されているか
諸経費の内訳が細かく明記されているかも、必ず目を通してください。
見積もりには「諸経費」という項目があります。
交通費や通信費、作業に必要な人件費、保険料、廃材処分費、運搬費などが「諸経費」に含まれることが多いです。
「諸経費」が「諸経費一式」などではなく、内訳が詳細に記載されているかも確認しましょう。
保証内容やアフターフォローに関しての説明はあるか
アフターフォローがどのような内容かも事前に確認すべきです。
口約束だけでは何か不具合があったときに対応してもらえない場合もあるため、書面で提示があると安心です。
「自社保証5年/塗料メーカー・塗料販売店保証7年」など、保証内容が書いてあるか、事前に確認しておきましょう。
外壁塗装の見積書に記載されている作業工程
外壁塗装はどのような工程で行われるのでしょうか。
見積書に記載された作業がどのようなものか理解できれば、不要な作業や項目があった場合もすぐ気づけます。
本章では、見積書に記載されている作業の以下の7つについて紹介します。
・足場
・養生
・飛散防止ネット
・高圧洗浄
・コーキング(サンディングボードの場合)
・塗装
・付帯塗装
以下でそれぞれ説明します。
足場
外壁塗装の施工では、最初に足場を設置します。
家の高さや立地に合わせ、外壁の周囲にパイプを組み立て、作業スペースを確保します。
養生
塗装しない箇所に塗料や汚れがつかないよう、ビニールやテープで保護する作業です。
窓枠や雨戸など、外壁塗料を塗布しない箇所をしっかり養生することで、施工後、美しい仕上がりが期待できます。
飛散防止ネット
組み立てられた足場を飛散防止ネットで覆います。
洗浄の水や塗料、ゴミや埃などが飛散しないよう、周囲に配慮するためのメッシュシート状のものを取り付けます。
高圧洗浄
高圧洗浄で外壁を洗い流します。
汚れや古い塗料、カビやコケなどを丁寧に取り除くことで、その後の下地処理や塗料の塗布を行いやすくする作業です。
コーキング(サイディングボードの場合)
サイディングボード状の外壁材の場合、塗装前にコーキング作業を行います。
ボードの目地にあるコーキングのヒビや傷みを修繕せずに塗装すると、雨水が浸水して塗装の剥がれにつながります。
サイディングボードの場合は、必ずコーキングの修繕作業が必要です。
塗装
下塗り、中塗り、上塗りの3工程にわけて塗装していきます。
下塗りは、その後の中塗り、上塗りの塗料を外壁としっかり密着させるために最初に塗布します。
中塗り、上塗りは同じ塗料を使用し、ムラなく美しい仕上がりのため、2回に分けて重ね塗りします。
付帯塗装
付帯塗装とは、雨戸や雨樋、庇(ひさし)など、外壁に付帯した部分を塗装することを指します。
外壁塗装と同時に付帯部を塗装しない場合、付帯部の劣化が目立ってしまうため、一緒に行うのが一般的です。
外壁塗装の見積もりを理解できない場合に起こり得るトラブル
業者から提示された見積もり内容を理解できない場合、トラブルが生じることがあります。
具体的にどのようなトラブルが起こり得るか、3つの例を挙げて解説します。
見積金額が適正なのか見抜けない
提示された見積書の見方が分からない場合、各作業費や塗料の金額が適正なのか見抜けずに損をする可能性があります。
見積もりを受け取ったらまず内容を精査する時間を取り、各項目の費用相場を調べた上で、契約するかどうかを検討しましょう。
不要な作業があっても気づけない
見積もりの見方が理解できない場合、不要な作業が記載されていても気付けません。
その場合、頼んでいない作業が追加されていても、必要な作業との区別ができず、契約してしまうことがあります。
結果、不要な代金を支払うことになれば、損をしてしまいます。
見積もり内容の不明点は、納得できるまでしっかり質問をして、不要な作業が含まれている場合は説明を求めましょう。
手抜き工事を気づけない
見積書に塗料名が記載されていない場合、作業当日に別の塗料を使用されても気づけません。
希望した塗料の名称が間違いなく見積書に記載されていれば、当日その塗料が使用されているかもきちんと確認できます。
また、「下地処理費」の項目も、それがどのような作業なのか分からなければ、作業当日に工事の様子を見ても、正しく下地処理が行われているかが分かりません。
見積もりの記載内容を理解できていれば、作業工程と見積もり内容が合っているかもチェックできます。
外壁塗装の見積もりを慎重にチェックした上で業者を選ぼう
外壁塗装の見積もりは、9つの注意点に気をつけて内容を見ていきましょう。
作業内容や必須項目など、必要なポイントを押さえれば、見積書の見方は決して難しくはありません。
「どうせ素人が見ても分からない」などと思わず、この記事で紹介した注意点に沿って慎重にチェックし、依頼する業者を選びましょう。