「外壁塗装に水ぶくれがあるけれど、どうすればいい?」
「外壁塗装の水ぶくれって放置しても大丈夫?」
「外壁塗装の水ぶくれはなぜできるの?」
上記のように、外壁塗装の水ぶくれについて知りたい方は多いでしょう。
この記事では、外壁塗装にできる水ぶくれについて以下の内容をお伝えします。
・外壁塗装上に発生した水ぶくれの放置がNGな理由
・外壁塗装の水ぶくれが原因で起こり得る最悪のケース
・外壁塗装において水ぶくれが起きやすい箇所
・外壁塗装の水ぶくれが発生する7つの原因
・【ケース別】外壁塗装に水ぶくれが発生した際の対処法
・外壁塗装の水ぶくれを予防する方法
この記事を読むことで外壁塗装の水ぶくれができても、どのように対処すれば良いかがわかるでしょう。
大切な住宅を守るためにもぜひ最後まで読んで、参考にしてみてください。
もくじ
外壁塗装上に発生した水ぶくれの放置がNGな理由

外壁塗装上に発生した水ぶくれの放置がNGな理由は、以下のとおりです。
・破けると雨水が浸入する
・カビが増殖する
・下地が腐食する
それぞれの項目について、具体的に見ていきましょう。
破けると雨水が浸入する
外壁塗装上に発生した水ぶくれは、破けると雨水が浸入するため放置すべきではありません。
外壁塗装の水ぶくれは、下地と塗料の膜の間に空気が入ってしまうことで浮き上がったり膨らんだりしている状態です。
上記のような状態の塗料の膜は破れやすく、少しの刺激でも破れてしまいます。
水ぶくれが破けると、内部に雨水が浸入してしまいます。
雨水が浸入してしまうとやがて雨漏りへとつながる恐れがあるため、放置すべきではありません。
カビが増殖する
水ぶくれが破けて内部に雨水が浸入すると、やがてカビの増殖をまねきます。
雨水や汚れが溜まった外壁は、カビの増殖に適した環境になるためです。
カビの増殖は美観が損なわれるだけではなく、人体にも悪影響を及ぼします。
カビは放置すると深く根を張って完全に除去するのが困難になってしまうため、早めに対処しましょう。
下地が腐食する
外壁の水ぶくれにより、下地が腐食する可能性もあるのも問題点です。
塗料の膜と下地の間に空洞ができてしまうと、雨水や湿気が浸入しやすくなります。
内部に浸入した雨水や湿気によって、下地の木材や金属が腐食してしまうリスクがあります。
また、水ぶくれになっている箇所は、雨や強風などによって塗料の膜が剥がれ落ちやすい状態です。
塗料の膜が剥がれ落ちることも、下地をさらに腐食させる原因になります。
外観の見栄えが悪くなる
外壁塗装上に発生した水ぶくれは、外観の見栄えが悪くなるため放置すべきではありません。
水ぶくれしている箇所が少なかったり、小さかったりする場合はそこまで目立ちません。
しかし、外壁の色によっては汚く見えたり、遠くから見た際にも目立ってしまったりするため、放置すべきでないと言えるでしょう。
外壁塗装の水ぶくれが原因で起こり得る最悪のケース

本章では、外壁塗装の水ぶくれが原因で起こり得る最悪のケースについて解説します。
具体的に考えられる最悪のケースは以下になります。
・シロアリが発生する
・建物の耐久性が低下する
・補修費用が高額になる
上記のような状態にまで至ってしまうと、外壁塗装によって修理するのは困難です。
ケースごとの問題点についてくわしく解説しますので、参考になれば幸いです。
シロアリが発生する
外壁に発生した水ぶくれが破れると、内部に水が浸入してしまいます。
外壁が常に湿った状態を放置すると、シロアリが発生してしまう原因になります。
シロアリは暗くて風通しが悪く、湿気のある環境を好む害虫です。
シロアリは建物の木材を食害することで、建物全体の耐久性を大きく損ねるため危険です。
また、シロアリが発生すると駆除費用だけではなく、精神的にも大きな負担がかかってしまいます。
住宅に発生したシロアリを確実に駆除するには専門業者に依頼しなくてはならず、相応の費用がかかります。
シロアリ予防のためにも、水ぶくれができた段階で早めに対処することが重要です。
建物の耐久性が低下する
水ぶくれが原因で建物の耐久性が低下し、住み続けるのが困難になる可能性もあります。
シロアリや下地の腐食、カビなどが発生し、放置すると構造部分まで脆くなってしまうからです。
住宅の耐久性が低下すると、地震や台風などの外的衝撃に耐えられず傾くリスクもあります。
安心かつ快適に生活できる住環境を維持するには、早めのメンテナンスがポイントです。
補修費用が高額になる
劣化が進行した外壁は、塗装で修理するのは困難です。
たとえば外壁内部の腐食による、外壁材の交換といったケースが挙げられます。
大掛かりな修理には高額な費用が必要になり、家計にも大きな負担になります。
水ぶくれを外壁塗装で修理すれば、最終的なメンテナンスコストを抑えることにもつながるでしょう。
外壁塗装において水ぶくれが起きやすい箇所

外壁塗装において、水ぶくれが起きやすいのは以下の箇所です。
・日当たりが悪い箇所
・雨水が溜まりやすい箇所
・凹凸の多い箇所
・劣化が進んでいる箇所
上記箇所で水ぶくれが発生しやすい理由を、くわしく解説します。
日当たりが悪い箇所
日当たりが悪い箇所にある外壁は、水ぶくれの発生に要注意です。
日当たりが悪いと乾燥しにくく、湿気も溜まりやすくなるためです。
具体的には、以下のような箇所が該当します。
・北側の外壁
・建物の裏側
・隣家との隙間が狭い面
・窓の下
上記の箇所は、水ぶくれができていないか定期的にチェックすると良いでしょう。
雨水が溜まりやすい箇所
雨水が溜まりやすい箇所も、水ぶくれが起きやすくなります。
以下のような箇所は、雨水にさらされやすいため要注意です。
・雨が跳ねやすい地面に近い外壁
・ベランダの内側
・サッシ周り
・水切り付近
雨水が溜まりやすい箇所は劣化しやすいため、早めの点検やメンテナンスをおすすめします。
凹凸の多い箇所
外壁に凹凸の多い箇所がある場合も、水ぶくれが起きやすくなります。
凹凸の谷間部分は、水分が溜まりやすくなっているためです。
とくに、吹き付け仕上げを行った外壁は要注意です。
吹き付け仕上げとは、スプレーガンで霧状にした塗料を、壁面に吹き付けて塗装する仕上げ方法を指します。
また、乾燥していない状態で塗装してしまうと、水ぶくれが発生するため注意しましょう。
劣化が進んでいる箇所
劣化が進んでいる箇所は、水ぶくれも発生しやすくなります。
水分や空気が、塗料の膜の間に入り込みやすくなるためです。
ひび割れを起こしていたり、塗料の膜の劣化が激しかったりする箇所は要注意です。
劣化はあらゆる問題を引き起こすため、早めに対処しておきましょう。
外壁塗装の水ぶくれが発生する7つの原因

本章では、外壁塗装の水ぶくれが発生する7つの原因について解説します。
具体的には、以下の原因が挙げられます。
・外壁洗浄や下地処理が甘い
・塗料の希釈を適当にしている
・塗料を厚塗りしている
・塗料に適した道具を使っていない
・塗装後の乾燥時間が短い
・塗装に適していない条件下で塗装している
・経年劣化が起きている
それぞれの原因について、以下で詳しく説明します。
外壁洗浄や下地処理が甘い
外壁洗浄や下地処理が甘いと、外壁塗装に水ぶくれが発生する原因となります。
外壁塗装の際は、洗浄で汚れを落とし、適切な下地処理を行うことで塗料が密着しやすい状態を作ります。
しかし、洗浄の際に汚れが落としきれていなかったり、下地処理が適切に行われなかったりすることで塗料の膜が密着しにくくなり水ぶくれが発生してしまうのです。
塗料の希釈を適当にしている
塗料の希釈が適当であると、外壁塗装に水ぶくれが発生する原因となります。
塗料は、決められた割合の水やシンナーで原料を薄めて使用するものです。
正しい比率で薄めず、適切な濃さになっていない塗料で塗装すると、気泡ができるなどの不具合が起こります。
結果、塗装面に水ぶくれが発生してしまうのです。
塗料を厚塗りしている
塗料を厚塗りしていると、外壁塗装に水ぶくれが発生する原因となります。
外壁塗装では、塗料を厚塗りしてしまうことによるデメリットがあります。
塗料を厚塗りすることによって塗料の膜の厚みが均一にならず、気泡が発生しやすくなってしまうのです。
塗料に適した道具を使っていない
塗料に適した道具を使っていないと、外壁塗装に水ぶくれが発生する原因となります。
外壁塗装では、塗料に合わせてスプレーガンや刷毛、ローラーなどの道具を使い分けます。
塗料に適した道具を使用しないと、気泡が発生しやすくなってしまうのです。
塗装後の乾燥時間が短い
塗装後の乾燥時間が短いと、外壁塗装に水ぶくれが発生する原因となります。
塗料を塗った後は、適切な乾燥時間を設けなければなりません。
下塗りや中塗り、上塗りを行う際、1つ前の工程で塗布した塗料がしっかりと乾いてから次の工程に進む必要があります。
乾燥時間が短いままで次の塗料を重ねてしまうと、塗料の膜が密着しなかったり、気泡が発生したりしてしまうのです。
塗装に適していない条件下で塗装している
塗装に適していない条件下で塗装していると、外壁塗装に水ぶくれが発生する原因となります。
外壁塗装には適切な気温や湿度がありますが、気温が5度未満、湿度が85%以上の条件下で行うと不具合が起こりやすいのです。
気温が低いと塗料を乾燥させにくく、湿度が高いと水分が入り込む恐れがあります。
そのため、適切な気候条件を守らないと、水ぶくれの原因となってしまうのです。
経年劣化が起きている
経年劣化が起きていると、外壁塗装に水ぶくれが発生する原因となります。
経年劣化により外壁にひび割れが生じていた場合、隙間から水分が浸入してしまいます。
水分の浸入を放置してしまうと、さらにひどい状態へと進行する恐れもあるため注意が必要です。
【ケース別】外壁塗装に水ぶくれが発生した際の対処法

本章では、外壁塗装に水ぶくれが発生した際の対処法をケース別にご紹介します。
外壁塗装してから10年以上経過している場合と、数日〜数年しか経過していない場合で対処法は異なります。
それぞれについて、以下で詳しく確認しましょう。
【外壁塗装してから10年以上経過している場合】再度塗装する
外壁塗装してから10年以上経過している場合は、再度塗装するようにしましょう。
外壁塗装のタイミングは、使用している塗料や外壁材にもよりますが、前回の塗装からおおよそ10年と言われています。
そのため、10年以上が経過している場合は経年劣化によって水ぶくれが生じている可能性が高いと考えられます。
上記の場合は、もう一度外壁塗装するのがおすすめです。
外壁塗装の費用は以下を参考にしてください。
カッコ内の数字は正確な外壁面積ではなく、おおよその外壁面積となります。
・20坪:約40万円~120万円(79.2平方メートル)
・30坪:約60万円~120万円(118.8平方メートル)
・40坪:約70万円~130万円(158.4平方メートル)
・50坪:約90万円~160万円(198.0平方メートル)
・60坪:約100万円~200万円(237.6平方メートル)
前回の外壁塗装から10年以上経っている場合には、塗り替えのタイミングが来ていると考えて良いでしょう。
【外壁塗装してから数日~数年しか経過していない場合】塗装業者に補修してもらう
外壁塗装してから数日〜数年しか経過していない場合は、塗装業者に補修してもらいましょう。
塗装してからさほど時間が経過していない場合は、施工不良が原因の可能性が高いと考えられます。
保証内容によっては無料で補修してもらえる場合もあります。
外壁塗装してから数日〜数年しか経過していない場合は、まず保証内容を確認した上で、塗装を依頼した業者に連絡しましょう。
外壁塗装の水ぶくれを予防する方法

外壁塗装の水ぶくれは、施工時期や業者選びなどによって予防が可能です。
外壁塗装を依頼する際は、以下のポイントを押さえると良いでしょう。
・施工時期を適当に決めない
・見積書や工程表を隅々まで確認しておく
・乾燥時間について事前に確認しておく
・水ぶくれが発生した場合の対応を聞いておく
・工事中の天候に注意しておく
・実績が豊富かつ口コミの良い業者を選ぶ
それぞれのポイントについて、くわしく解説します。
施工時期を適当に決めない
外壁塗装の水ぶくれを防ぐには、なるべく梅雨や真冬の施工は避けるのをおすすめします。
どちらの時期も塗料が乾きにくく、水ぶくれが発生しやすいためです。
とくに真冬は低い気温によって、水ぶくれが発生するリスクはさらに高くなります。
施工時期は適当に決めず、業者と相談すると良いでしょう。
見積書や工程表を隅々まで確認しておく
水ぶくれといった施工不良を防ぐには、見積書や工程表を隅々まで確認しておくのも重要なポイントです。
具体的には下地処理といった必要な作業内容や、天候の変化による対処などが記載されているかどうかを確認します。
記載されていないと必要な作業を省かれたり、雨天でも強行して作業されたりしてしまうリスクがあります。
見積書や工程表を、詳細まで丁寧に記載している業者なら安心です。
乾燥時間について事前に確認しておく
水ぶくれは乾燥不良で起こりやすくなるため、乾燥時間を事前に確認するのも大切です。
塗料の膜が硬化する前に重ね塗りすると、水ぶくれを起こしやすくなります。
業者に高圧洗浄や各塗装の後は、どのくらい乾燥時間をもうけるのか質問しておくと良いでしょう。
水ぶくれが発生した場合の対応を聞いておく
工事内容だけではなく、アフターフォローや保証体制も重要になります。
保証内容や対象、保証期間などを確認しておけば、水ぶくれが発生しても対処してもらえます。
保証について尋ねてもあいまいな返答しかなかったり、ごまかしたりするような業者は避けましょう。
アフターフォローや保証体制について、丁寧に回答してくれる誠実な業者を選ぶと安心です。
工事中の天候に注意しておく
工事中は、天候や業者の様子にも注意しておきましょう。
優良業者であれば、工事中にもし雨や雪が降ってきたら工事は中断します。
工事を中断する理由は、雨や雪では塗料が十分に乾燥せず、水ぶくれを起こしやすくなるためです。
もし雨が降ってきたのに工事を続けているようなら、業者に確認してください。
実績が豊富かつ口コミの良い業者を選ぶ
外壁に発生した水ぶくれは、施工不良の代表例です。業者を価格の安さだけで選んでしまうと、手抜き工事によって水ぶくれができることもあり得ます。
施工不良を防ぐには、高い塗装技術や豊富な経験を持つ業者を選ぶことがもっとも重要です。
信頼して任せられる業者を選ぶには、施工実績や利用者の口コミが役立ちます。
写真やお客様の口コミもついている施工事例を確認すると、業者の対応や技術力を判断しやすくなります。
外壁の水ぶくれを防ぐには、高い技術と経験を持つ職人による施工を、適正価格で提供している業者に依頼するのが重要です。
外壁塗装の水ぶくれを見つけたら、早急に塗装業者に相談しよう

外壁塗装の水ぶくれは、施工不良や経年劣化が原因で起こります。
たとえば、塗料を正しく薄めていなかったり、適切な道具を使用していなかったりと、さまざまな原因による施工不良が考えられます。
水ぶくれを予防するには見積書や工程表などを確認したり、技術力の高い業者に依頼したりすることが大切です。
外壁塗装の水ぶくれをそのままにしておくと、浸入した雨水によって内部が腐食したり、カビが発生したりする恐れもあるので注意してください。
水ぶくれを発見したタイミングによっても異なりますが、適切な処置を施すためには塗装業者に依頼するのが一番です。
外壁塗装の水ぶくれを見つけたら、早急に信頼できる塗装業者に相談しましょう。
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