定期的な外壁塗装は、家の耐久性を維持するために欠かせません。
さまざまな色の塗料が開発され、好きな色に塗装できる反面、どんな色に塗装しようか迷ってしまう人も多いでしょう。
面積も大きく大がかりな作業である外壁塗装では、色選びに失敗すると簡単にやり直すことはできません。
この記事では、以下の内容を紹介します。
・外壁塗装で他の色と組み合わせしやすい4色
・外壁の色の組み合わせでよくある失敗例
・外壁のデザイン性を高くするコツ
・外壁の色の組み合わせが思いつかないときに試したい4つの方法
外壁塗装で色を組み合わせるコツや失敗例を知っておけば、理想の外壁塗装に仕上げられるでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
もくじ
外壁塗装で他の色と組み合わせしやすい4色
外壁塗装ではさまざまな色を使いますが、以下4色は他の色と組み合わせしやすいのでおすすめです。
・グレー
・ベージュやクリーム系
・ブラウン
・イエロー
上記の色は他の色とも相性がよく、外壁塗装で人気のある色です。
一見、派手な印象のあるイエローも、淡い色味だと緑や茶色といった自然界の色と馴染みやすいカラーです。
景観からも浮きにくく、外壁塗装に向いています。
それぞれ、施工事例を見ながら解説していきます。
グレー
立体感のあるグレーの外壁材とレンガを組み合わせて、高級感のある仕上がりになっています。
サッシの色と合わせて同系色でまとめ、全体的に調和が取れています。
ベージュやクリーム系
ベージュをベースに使うことで、見る人に明るくあたたかな印象を与えます。
淡いカラーだけでなく、付帯部にポイントで使われた黒が全体を引き締め、バランスの取れた仕上がりになっています。
ブラウン
濃いブラウンに黒を組み合わせることで、どっしりとした重厚感のある雰囲気を出しています。
ツヤがあるので重くなりすぎず、渋くてかっこいい印象です。
イエロー
爽やかなイエローが印象的な外壁は、1階と2階で色を分けてスッキリとまとまっています。
サッシや玄関ドアのグレーが、柔らかな雰囲気をさりげなく引き立てています。
外壁の色の組み合わせでよくある失敗
外壁の色は組み合わせに失敗すると、周囲から浮いてしまうなどの支障が出ます。
以下はよくある失敗事例の一部です。
・サッシの色と合っていない
・劣化のスピードが異なる色を使う
・原色に原色を組み合わせる
失敗を防ぐために、しっかり確認しておきましょう。
サッシの色と合っていない
外壁の色がサッシの色と合っていないと、まとまりがない印象になりがちです。
サッシは塗装してもすぐに剥がれてしまう素材が多いため、塗装せずに元の色のまま使用するケースがほとんどです。
そのため、元のサッシの色と合わない色で塗装すると、全体的に統一感がなく見えてしまいます。
劣化のスピードが異なる色を使う
劣化のスピードが異なる色を組み合わせると、時が経つにつれて見た目が悪くなる可能性があります。
塗料には色褪せしやすい色と色褪せしにくい色があり、色褪せるスピードに差が出てしまうためです。
例えば、赤や黄色は色褪せしやすく、白や黒、青は色褪せしにくい傾向があります。
また、色褪せは色の性質だけでなく、塗料の性能にも関わります。
希望の色がある場合は、多彩な塗料を扱う業者に相談してみるといいでしょう。
原色に原色を組み合わせる
原色同士を組み合わせると色の主張が強すぎるため、悪目立ちしてしまいます。
周囲の景観を損ねてしまうこともあるため、場合によっては近所からクレームが入る可能性もあります。
例えば、白と黒の組み合わせにしたければ、アイボリーとグレーの組み合わせなど、色合いを淡くすると周囲にも馴染みやすくなるでしょう。
外壁をデザイン性の高い色の組み合わせにするコツ
おしゃれでデザイン性の高い外壁にするには、以下のような色の組み合わせのコツを押さえておくのが重要です。
・全体の面積比を考慮する
・ツートンカラーの比率は5:5を避ける
・淡い色を1色は取り入れる
・中途半端な位置で色分けをしない
・高級感を出したい場合は多彩模様塗料を使ってみる
簡単なコツを抑えるだけで周りと差がつくおしゃれな外観になるので、参考にしてみてください。
全体の面積比を考慮する
家全体の面積の比率を意識してみましょう。
色の組み合わせには「黄金比」というものが存在し、以下のような比率で表されます。
・ベースカラー:全体の60~70%
・メインカラー:全体の25~40%
・アクセントカラー:全体の5~20%
色の黄金比は家の景観だけでなく、ファッションやインテリアなどでも活用されている法則です。
センスがいいと感じる配色の多くは、この黄金比に当てはまります。
外壁に使いたい色が何色かあっても、黄金比を取り入れることでバランスの良い配色に仕上がります。
ツートンカラーにする場合は色の比率を5:5にしない
外壁の色をツートンカラーにする場合は、色の比率が5:5にならないようにしましょう。
6:4か7:3などの比率にするのがおすすめです。
2色使うとなると色の割合を半分ずつにしたくなるものです。
しかし、5:5にするとメリハリがなく見え、ツートンカラーの良さが半減してしまいます。
6:4か7:3の割合にすることで、メリハリが出てバランスのいい配色になります。
淡い色を1色は取り入れる
最低でも1色は淡い色を取り入れましょう。
濃い色ばかり使うと家全体が暗い印象になり、周囲にも馴染みにくくなります。
淡い色を1色でも取り入れてあげると、垢抜けた印象になるほか、バランスもよくなります。
中途半端な位置で色分けをしない
外壁の見た目を良くするには、中途半端な位置で色分けをしないことも重要です。
例えば、違和感が出ないように1階と2階で色を分けたり、ベランダなどの付帯部と付帯部以外で色分けをしたりするのが一般的で失敗しにくいでしょう。
また、サイディング材の外壁の場合、サイディングボードの切れ目で色を変えると色の境界線が目立たなくなり、きれいに見えます。
高級感を出したい場合は多彩模様塗料を使ってみる
高級感を出したい人は、多彩模様塗料を使ってみましょう。
多彩模様塗料とは、簡単に天然石のような見た目にできる塗料です。
さまざまな色調の塗料やチップ、ゲル状の粒が混ぜ込まれているため、塗るだけで立体感のある仕上がりになります。
のっぺりとした印象になりやすい一般的な塗料とは異なり、凸凹感や独特の質感を出すことが可能です。
外壁の色の組み合わせが思いつかない際に試したい4つの方法
色の組み合わせが思いつかないときは、以下の方法を試してみるのもおすすめです。
・好きな季節から連想してみる
・理想のイメージを掘り下げる
・風水の観点から色を決めてみる
・自然界で見かける色から選ぶ
さまざまな視点から色を連想してみることで、意外な色の組み合わせに出会えます。
好きな季節から連想してみる
好きな季節からイメージを湧かせてみましょう。
たとえば、春はやわらかい、あたたかいイメージです。
そこから暖色や淡い色を想像し、ライトベージュと薄いオレンジの組み合わせなどが連想できます。
理想のイメージを掘り下げる
自分が理想とする外観のイメージを掘り下げてみましょう。
たとえば「洗練されたイメージ」にしたければ、色の濃淡をはっきりさせる→濃いグレーとホワイトの組み合わせなどが思いつきます。
また、「ナチュラルに自然に溶け込むイメージ」にしたければ、自然界の色をベースにする→ブラウンとベージュの組み合わせなど、木々や植物にマッチする色の組み合わせを選びます。
風水の観点から色を決めてみる
色の力によって運気がアップするとされている風水を、外壁に取り入れてみるのもおすすめです。
外壁は面積が大きく家族をいつも取り囲んでいるため、風水の効果が高いといわれています。
風水を外壁塗装に取り入れる際は、「色と方角」の組み合わせが重要です。
たとえば、安定や健康の象徴であるブラウンは、「南西」の方角に取り入れると効果が高いとされています。
また、浄化が期待できるホワイトは、「北西」の方角に取り入れるといいでしょう。
自然界で見かける色から選ぶ
どうしても思いつかない場合は、自然界で見かける色から選びましょう。
ブラウン、ベージュ、グリーンなど草木や大地の色を使うと失敗しません。
自然と調和しやすく、周りにも馴染みやすいので悪目立ちすることもないでしょう。
決められないときは、自然界で見かける色に絞って選ぶのがおすすめです。
色の組み合わせのコツを実践して住宅に合った色を選ぼう
外壁塗装は住宅のメンテナンスにおいて不可欠です。
しかし、色の組み合わせによっては景観を損ね、失敗してしまうことも少なくありません。
外壁塗装で失敗しないためには、色の比率や組み合わせのコツについて理解しておくのが重要です。
この記事を参考に理想の色の組み合わせを見つけ、住宅に合った外壁の色を選びましょう。