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自宅などの外壁にひび割れを見つけた場合、
「すぐに補修するべき?」
「補修にはいくらかかるだろう?」
と考える方も多いでしょう。
しかし、補修が必要な状態なのか、一般の方では判断ができないこともあります。
この記事では、以下の内容を紹介します。

・外壁のひび割れを補修した方がいいケース
・外壁のひび割れの種類
・外壁のひび割れを補修しないと起こるトラブル
・外壁のひび割れを補修する場合の費用目安
・外壁のひび割れを補修する際の注意点

ひび割れの種類や補修の費用相場を知っておくと、業者に依頼する際に役立つでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください。

【緊急レベル別】外壁のひび割れを補修した方がいいケース

外壁にひび割れを見つけても、そのまま様子を見ていいのか、修理を依頼するべきかわからないこともあるでしょう。
ここでは、ひび割れの幅から緊急度をレベル分けして、急いで補修をするべきなのかを解説していきます。

【緊急レベル1】幅0.3ミリ以下のひび割れ

ひび割れの幅が0.3ミリ以下であれば、そこまで緊急性は高くありません。
柱などの重要な構造にすぐ影響が出ることもないため、定期的にチェックする程度で問題ありません。

【緊急レベル2】幅0.3ミリ以上のひび割れ

ひび割れの幅が0.3ミリ以上であれば、業者に見てもらったり、相談したりした方がいいでしょう。
放置しておくと、ひび割れが広がることもあります。
大がかりな補修になってしまう前に、まずは専門業者に点検を依頼しましょう。

【緊急レベル3】幅1ミリ以上のひび割れ

ひび割れの幅が1ミリ以上であれば、早めに業者に点検してもらい、必要であれば補修工事をした方がいいでしょう。
建物の構造に起因している可能性もあるため、外壁の表面だけでなく下地や構造部分まで点検するのがおすすめです。

【緊急レベル4】幅3ミリ以上のひび割れ

ひび割れの幅が3ミリ以上であれば、早急に補修工事を依頼すべきです。
今すぐ改修が必要なレベルであり、ひび割れがかなり進行している状態だと考えられます。
雨水が建物内部に浸入している可能性も高く、放置するのは大変危険です。

外壁に発生するひび割れの種類

外壁のひび割れには、状態によって以下のような種類に分けられます。

・ヘアクラック
・乾燥クラック
・構造クラック
・開口クラック
・縁切りクラック
・コーキング材のひび割れ

ここからは、それぞれの特徴や原因などを解説していきます。

ヘアクラック

髪の毛ほどの細いひび割れは、ヘアクラックと呼ばれます。
幅0.3ミリ以下、深さ4ミリ以下のひび割れを指します。
今すぐ建物の構造に影響を与えるものではないので、安心してください。

乾燥クラック

外壁材が乾燥して起こるひび割れは、乾燥クラックと呼ばれます。
例えば、モルタルなどの外壁材によっては乾燥するまでに水分が蒸発するため、収縮してひび割れが起こることがあります。

構造クラック

幅0.3ミリを超えたひび割れは、建物の構造に影響を及ぼす可能性があることから、構造クラックと呼ばれます。
外壁表面のほか外壁材そのものがひび割れてしていることが多く、クラックの中では重度に分類されます。
地震のほか、地盤が傾いたり沈んだりして、建物自体が強い圧力を受けて歪むことが原因です。
放置すると建物の強度が下がってしまう恐れがあるため、早急な点検や補修が必要です。

開口クラック

窓や扉などの開口部の周辺に発生するひび割れは、開口クラックと呼ばれます。
開口部は上下左右に力がかかりやすく、ひび割れが発生しやすい場所です。
また、窓や扉などはひび割れが浸入口となって雨漏りとなるケースが多いため、早急に点検や補修をした方がいいでしょう。

縁切りクラック

塗装作業を中断するほか、塗り直しなどによって起きるひび割れは、縁切りクラックと呼ばれます。
作業を中断すると塗料の乾燥具合に差ができてしまいます。
古い塗料と新しい塗料が馴染まず、継ぎ目部分にひび割れが発生してしまうのです。
中断してもすぐに塗装を再開すれば、そこまでひび割れも起きません。
しかし、1~2ヶ月経過してからの塗り直しは塗料の不一致が起こりやすく、縁切りクラックができやすい状態といえるでしょう。

コーキング材のひび割れ

外壁材をつなぎ合わせるコーキング材にもひび割れが起こります。
外壁は常に紫外線にさらされるためコーキング材が劣化しやすく、乾燥などにより柔軟性も失われます。
ひび割れが発生していたら、コーキング材が数年以内に寿命をむかえるサインです。

外壁のひび割れを補修しないと起こり得る3つのトラブル

補修が必要な状態の外壁のひび割れを長期間放置することで、以下のようなトラブルを招く恐れがあります。

・雨漏りする
・カビが発生する
・建物自体の強度が低下する

上記のトラブルは、建物の寿命を大きく左右することにつながります。
1つずつ詳しく確認していきましょう。

雨漏りする

ひび割れは外壁に隙間が発生しやすく、雨水の浸入を許している状態です。
窓枠から雨水がにじんでくる場合、サッシではなく窓周辺の外壁の割れから雨が入り込んでいるケースもあります。
雨漏りが長期間放置されたままだと、建物を支える重要な構造にまで影響を与えます。
外壁材が剥がれたり、建物内部の崩壊を招いたりする可能性が高くなるでしょう。

カビが発生する

ひび割れから浸入した雨水により、カビが発生することもあります。
気づかぬうちにカビが繁殖することで、アレルギーなどの健康被害につながることもあるでしょう。
また、長期間木材が湿った状態で放置されるとカビだけでなく、「木材腐朽菌」という木材を腐らせる菌が繁殖します。
ひび割れを放置することで、建物の腐食が進んでしまうのです。

建物自体の強度が低下する

ひび割れを補修しないと、建物そのものの強度が下がる可能性があります。
ひび割れから浸入した雨水によって鉄筋がサビついたり、外壁自体にもひび割れが起きやすくなります。
そのため、建物の耐久性を落とす原因となってしまうのです。
また、湿った木材を好むシロアリが発生しやすくなります。
柱や梁などを食べられてしまうと、地震などの災害時に倒壊しやすくなる恐れがあります。

外壁のひび割れを補修する場合の費用相場

ある程度の補修費用の相場を理解していると、業者を選ぶ際の参考になるでしょう。
この章では、以下3つの補修方法の費用相場について紹介します。

・シール充填
・カット工法
・外壁塗装

以下でどんな補修方法なのかや特徴も併せて、1つずつ解説していきます。

シール充填

シール充填は、亀裂をシーリングで埋める方法です。
ヘアクラックなどの軽度なひび割れに適しており、補修した跡はほとんど残りません。

・シール充填の費用相場:約300~900円/メートル
・足場設置と解体費用相場(必要な場合):600~900円/平方メートル

※上記にプラスし、廃材処理費や現場管理費などがかかる場合があります。

カット工法

カット工法はひび割れ部分をカットし、接着面を広げて樹脂を充填する方法です。
0.3ミリ以上のクラックに、よく使われる方法です。
外壁を一旦カットすることでひび割れが大きくなるように見えますが、その後に強度がある樹脂を充填していきます。カットした部分もしっかりと塞がるので心配ありません。

・カット工法の費用相場:1,500~2,000円/メートル
・足場設置と解体費用相場(必要な場合):600~900円/平方メートル

※上記にプラスし、廃材処理費や現場管理費などがかかる場合があります。

外壁塗装

外壁塗装は、塗料を塗ってひび割れを埋める方法です。
0.3ミリ以下のひび割れに有効で、柔軟性のある弾性塗料を使い、外壁の一面または全面を塗装します。
塗り直す面積や塗料によって費用が異なります。
以下は坪数別の費用相場です。

・20坪(79.2平方メートル) :約40~120万円
・30坪(118.8平方メートル):約60~120万円
・40坪(158.4平方メートル):約70~130万円
・50坪(198.0平方メートル):約90~160万円
・60坪(237.6平方メートル):約100~200万円

※()内は外壁の概算面積であり、正確な面積ではないため注意してください。

外壁のひび割れを補修する際の注意点

外壁のひび割れを補修する際には、以下3つの注意点に気を付けてください。

・自分で補修しない
・事前に保証書や契約書を確認する
・補修後も定期的に確認する

それぞれ以下で詳しく解説します。

自分で補修しない

自分で補修するのはあまりおすすめできません。
外壁のひび割れが2階など高所にまで及んでいる場合、作業には危険が伴います。
また、ひび割れの原因や箇所、外壁の構造などによって補修方法が異なるため、専門の知識を持ったプロに頼んだ方がいいでしょう。

業者に依頼する前に保証書や契約書を確認する

業者に依頼する前に、保証書や契約書をチェックしておきましょう。
家を建てた場合や以前に外壁塗装などしている場合は、ひび割れが保証の対象になっているケースもあり、無料で補修してくれる可能性もあります。
ただし、有効期間や対象に当てはまっていない場合は適用されないので、注意してください。

補修後も定期的に確認する

補修した後も定期的に確認するようにしましょう。
なにか異変があってもすぐ気づけます。
また、ひび割れが見つかった際に、その都度ひび割れの幅を計測しておけば、進行性があるかどうかも把握できます。

外壁のひび割れを補修する場合は業者にお願いしよう

外壁のひび割れは、幅がどのくらいか確認することで、すぐに補修が必要なのか判断できます。
しかし、なかには上記のチェックだけでは判断が難しい場合もあるでしょう。
放置してしまうと雨漏りなどが進行し、重大な損壊につながる恐れもあります。
また、自分で補修作業を行うのは危険が伴うため、おすすめできません。
ひび割れが気になった際には、専門の知識と豊富な経験を持ち合わせた、プロの業者に依頼しましょう。

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