「古い家だから外壁塗装すると費用がかかりそう」
「そもそも古い家は外壁塗装しても大丈夫なのか知りたい」
築年数が古い家を外壁塗装しようか検討している方で、このようなお悩みはありませんか。
本記事では古い家で外壁塗装しない方が良いケースや他のメンテナンス方法、かかる費用について解説します。
具体的に解説するのは下記の内容です。
・古い家を外壁塗装しない方が良いケース
・古い家でも塗装が必要ない外壁材
・古い家の外壁塗装以外のメンテナンス方法
・古い家をメンテナンスする際の費用相場
・古い家を外壁塗装する際のポイント
古い家を適切な方法でメンテナンスするには、専門知識の豊富な業者に判断してもらうことが大切です。
この記事を読めば、ご自身が住んでいるもしくは所有する古い家を、外壁塗装すべきか判断できるでしょう。
もくじ
古い家を外壁塗装しない方が良いケース
古い家の場合、状況によっては外壁塗装が難しい場合もあります。
具体的には外壁材が老朽化していたり、壁の張り替えを一度も行っていなかったりするケースです。
外壁塗装しない方が良いケースと理由について、くわしく解説します。
外壁材が老朽化している場合
築数十年といった古い家の場合は、外壁材の状態により塗装できないケースがあります。
古い家は外壁材自体が老朽化していたり、内部の構造が腐食していたりするためです。
老朽化した外壁材は上から塗装しても、塗料の膜がすぐに剥がれてしまう可能性も高くなります。
外壁塗装に適さないレベルの老朽化や腐食を起こしている場合は、施工しない方が良いでしょう。
壁の張り替えを一度も行っていない場合
古い家を外壁塗装できるかは、これまでに壁の張り替えを行っていたかもポイントの1つです。
過去に一度も張り替えをしていない場合、外壁材は老朽化している可能性が高いためです。
張り替えをしていない場合は、塗装しても不具合のリスクが高く補修効果も期待できません。
外壁塗装を依頼する前に、壁の張り替えを行ったことがあるか確認してみてください。
古い家でも塗装が必要ない外壁材
外壁材によっては、たとえ古い家でも塗装が必要ない場合もあります。
塗装が必要ない外壁材の例は下記になります。
・タイル
・レンガ
・樹脂系サイディング
ムダな塗装を行わないためにも、ぜひ知っておいてください。
タイル
タイルは塗装による保護をしてしまうと、逆に劣化を早めてしまう可能性があります。
石や砂などの天然素材で作られており、雨や紫外線などに強く劣化しにくいためです。
タイルの耐用年数は30年〜40年であり、塗装しなくても外壁は長持ちします。
ただしタイル自体に塗装は必要なくても、目地部分が劣化したら補修は必要になります。
レンガ
泥や粘土などを高温で焼き固めて作るレンガも、塗装によるメンテナンスは不要です。
もともと紫外線や汚れなどに強く水も吸い込まないため、塗装で保護しなくても長持ちします。
レンガもタイルと同様に、塗装によって劣化が早まる可能性のある外壁材なので注意しましょう。
レンガの耐用年数は50年と長いのですが、目地部分の定期的な補修は必要になります。
樹脂系サイディング
塩化ビニルで作られた樹脂系サイディングも、塗装を必要としない外壁材です。
もともと素材に色を混ぜ込んでいるため、色褪せや塗料の剥がれなどを起こさないためです。
樹脂系サイディングは耐久性や耐水性などが高く、塗装しなくても20年〜30年ほど長持ちします。
目地のない樹脂系サイディングであれば、目地の補修も必要ありません。
古い家を外壁塗装以外でメンテナンスする方法
古い家を外壁塗装以外でメンテナンスする方法には、重ね張りと張り替えがあります。
それぞれの方法はお住まいの状況や希望する効果、予算によって選択する必要があります。
それぞれの工事方法やメリットをくわしく解説するので、参考になれば幸いです。
重ね張り(カバー工事)
重ね張り(カバー工事)とは古い外壁の上から、新しい外壁材を重ねて施工する方法です。
解体が不要なので張り替えより工期を短縮でき、費用も抑えられます。
ただし重ね張りでは、古い外壁内部の腐食や劣化がそのまま残ってしまう点は留意しておきましょう。
また、外壁の状態によっては重ね張りができない場合もあります。
張り替え
一方で張り替えの場合は古い外壁を撤去した上で、新しい外壁材に交換します。
内部の劣化を補修しやすく、自由な素材やデザインの外壁を選べる点がメリットです。
解体が必要なので重ね張りより工期は長くなり、かかる費用も高くなりやすい点はデメリットと言えます。
また古い家の場合、外壁にアスベストを使用している可能性がある点にも注意してください。
アスベストを使用している場合は張り替えに特殊な工程が追加され、さらに費用は上がります。
古い家の外壁をメンテナンスする際の費用相場
古い家の外壁をメンテナンスする際にかかる費用相場は、施工方法によって異なります。
具体的にご紹介するのは、下記の費用相場です。
・外壁塗装
・重ね張り
・張り替え
それぞれの費用相場について順に解説します。
外壁塗装の費用相場
外壁塗装における、坪数別の費用相場は下記になります。
・30坪:約60万円~120万円
・40坪:約70万円~130万円
・50坪:約90万円~160万円
実際にかかる費用は、坪数だけではなく塗料や住環境などによっても変わりうるものです。
あくまで相場は見積もりが適正か判断する際の参考程度にとどめ、くわしくは業者に確認してください。
その他メンテナンスの費用相場
古い家の外壁をメンテナンスする際には、重ね張りと張り替えを行う場合もあります。
重ね張りと張り替えの費用相場は下記の通りです。
・重ね張り(カバー工事):120万円〜220万円
・張り替え:150万円~300万円
重ね張りと張り替えどちらが適しているかは、外壁の状態によって異なります。
住宅に適したメンテナンス方法を選択するには専門知識が必要なため、業者と相談するのをおすすめします。
古い家を外壁塗装する際のポイント
古い家の外壁塗装を効果的に行うには、いくつかポイントが存在します。
具体的なポイントは下記の通りです。
・雰囲気に適した塗料の色を選ぶ
・箇所によって使う塗料を変える
・内部も補修が必要か確認する
家の持ち味を最大限に活かせる塗料や補修方法を選択すると、趣のある外観に仕上がります。
各ポイントについて、くわしく解説します。
雰囲気に適した塗料の色を選ぶ
住宅の雰囲気に合った塗料の色を選べば、古い家の趣を引き立てる効果が期待できます。
外壁だけではなく屋根や付帯部の色や形によって、合わせやすい塗料の色がそれぞれあるためです。
たとえば和風の作りであれば、うぐいす色や小豆色、藤色など渋い色の塗料がおすすめです。
色見本だけでは住宅に合うかがわかりにくいので、業者と相談しながら決めると良いでしょう。
箇所によって使う塗料を変える
住宅全体を同じ色や塗料にせず、塗装する箇所によって変えるのも良い方法です。
箇所によって使う塗料を変えることで、各素材の持ち味を活かしやすくなり、個性ある仕上がりにできます。
たとえば木材の柱や扉部分は自然な雰囲気をそのまま残すために、透明の塗料を使うといった方法があります。
古い家本来の持ち味を活かせる塗料選びは、満足いく仕上がりにするための重要なポイントです。
内部も補修が必要か確認する
とくに古い家の場合、外壁塗装の際に内部の点検も一緒に行うのをおすすめします。
古い家の場合、外壁だけではなく構造部分も劣化している可能性があるためです。
劣化が激しい場合、内部の補修もしくは全体的にリフォームが必要なこともあります。
外壁のメンテナンスと同時に点検も行えば、劣化を早期発見できるので安心です。
古い家を外壁塗装するかは業者に点検してもらって判断しよう
古い家の外壁塗装を検討する際は、施工可能か業者に判断してもらうようにしましょう。
外壁が老朽化しているほか内部が腐食している場合、他のメンテナンス方法が適している場合もあるためです。
また外壁塗装を行う場合は、お住まいに合った塗料の選択や内部の点検も同時に行うことが大切です。
適切なメンテナンス方法を選択するためには、専門業者に点検を依頼し判断してもらうと良いでしょう。