最近、コンクリートの外壁を使用したスタイリッシュな住宅が増えています。
しかしコンクリートの外壁に外壁塗装してしまうと、デザイン性が損なわれないか不安になる方もいるかもしれません。
この記事ではコンクリートの外壁に外壁塗装が必要な理由と注意すべき劣化症状、使用する塗料について解説します。
具体的にご紹介するのは下記の内容です。

・コンクリート外壁に塗装が必要な理由
・コンクリート外壁に塗装する時期の目安と費用
・コンクリート外壁を塗装すべき5つの劣化症状
・コンクリートの外壁塗装に使用される塗料

コンクリートの外壁は年数が経つと劣化し外観も損ねてしまうので、定期的な塗装によるメンテナンスが必要です。
この記事を読めばコンクリートの外壁塗装を、適切なタイミングで業者に依頼できます。

コンクリートの外壁に塗装が必要な理由

コンクリートの外壁に塗装が必要な理由は、美観と建物の耐久性を維持するためです。
塗装を劣化したまま放置すると、雨水の浸入や美観を損ねるリスクがあります。
具体的に、外壁塗装が必要な理由をくわしく解説します。

建物自体を長持ちさせるため

建物内部に雨水が浸入するのを防ぐためには、定期的な塗装は欠かせません。
コンクリートの外壁は、年数の経過により水が染み込みやすくなるためです。
内部まで雨水が浸入するようになると雨漏りやカビ、シロアリなどを発生させる原因になります。
雨漏りやカビ、シロアリなどは建物に多大なダメージを与え、対処に多くの時間と費用がかかってしまいます。
建物の耐久性を落とさないためには、定期的な塗装が必要です。

外観の美しさを維持するため

コンクリートの外壁を美しく保つためにも、定期的な塗装は重要です。
新築当初はきれいなコンクリートの外壁も、年数が経つと汚れが目立つほか、劣化する箇所が増えます。
外壁塗装は単に塗装で外壁を保護するだけではなく、汚れを落とし補修する目的もあります。
美しいお住まいを維持するためにも、外壁塗装は定期的に行うべきでしょう。

コンクリート外壁を塗装する時期の目安

コンクリートの外壁には、塗装すべきタイミングの目安があります。
一般的には約10年経過したら、外壁塗装をした方が良い時期とされています。
ほかにも外壁のメンテナンス時期は、住環境や塗料の種類などによって変化するものです。
約10年という目安とは別に、劣化や汚れが気になったときは業者に相談するのをおすすめします。

コンクリート外壁を塗装すべき5つの劣化症状

前章ではコンクリートの外壁を塗装するのは、約10年経過したときというのが一般的と説明しました。
しかし劣化症状が見られる場合は、時期を待たずに早めに塗装したほうが良いケースもあります。
なるべく早く外壁塗装をした方が良い劣化症状は下記になります。

・爆裂している箇所がある
・幅0.3ミリ以上のひび割れがある
・カビやコケが多い
・白っぽい汚れがよく発生する
・剥がれや膨れがある

劣化症状を放置すると家を傷めてしまうため、塗装によるメンテナンスが必要です。
それぞれの劣化症状について、順に説明します。

爆裂している箇所がある

コンクリートの外壁に爆裂している箇所がある場合、危険なので早急にメンテナンスが必要になります。
爆裂とはコンクリート内部の鉄筋がサビを起こしたことで、コンクリートを外に押し出し破壊してしまう現象のことです。
放置すると美観を損ねるだけではなく、サビが広がってさらなる外壁の崩壊をまねく可能性があります。
爆裂はコンクリートの外壁がかなり劣化しているサインであり、すぐに対処しないと危険です。

幅0.3ミリ以上のひび割れがある

外壁のひび割れ（クラック）が幅0.3ミリ以上ある場合は、緊急性の高い状態と言えます。
幅0.3ミリ以上あるひび割れは、外壁内部まで割れてしまっている可能性が高いためです。
外壁内部まで割れてしまうと雨水が浸入し劣化や腐食などを起こすため、耐久性の低下をまねくリスクがあります。
お住まいに気になるひび割れがあるときは、業者に相談するのをおすすめします。

カビやコケが発生している箇所が多い

カビやコケは外壁を劣化させ外観を損ねるため、除去作業が必要です。
外壁の劣化や変色の原因になるだけではなく、人体への悪影響をきたすリスクもあります。
また一度発生したカビやコケを放置すると、外壁内部まで深く根を張ってしまうのも問題です。
深く根を張ったカビやコケは自己処理では取り切れないため、業者による専門的な除去作業が必要になります。
外壁にカビやコケの発生が多いと感じたら、早めに塗装と除去作業を検討してください。

白っぽい汚れがよく発生する

外壁に白っぽい汚れがよく発生するなら、早めの塗装を検討すべき状況と言えます。
エフロレッセンスという現象によるものである場合、放置すると外観や耐久性を損ねる可能性があるためです。
エフロレッセンスとは、コンクリートの成分が表面に白く結晶化して現れる現象です。
ひび割れからコンクリート内部に水が浸入し、成分の溶けだした水が表面に移動し蒸発することで発生します。
エフロレッセンスは外観を著しく損ねるものであり、原因を突き止め対処しないと再発してしまいます。
また、エフロレッセンスにひび割れをともなう場合は、内部にダメージが及んでいるサインです。
美観を維持し長持ちさせるためには、エフロレッセンスを発見したら補修と塗装をおすすめします。

剥がれや膨れが見受けられる

外壁の剥がれや膨れは、塗料の膜が劣化するとよく起こる症状です。
塗装本来の機能を発揮できておらず、紫外線や雨風から無防備な状態になってしまうためです。
剥がれや膨れがあると外観を損ねるだけではなく、割れや雨漏りの原因になる可能性もあります。
厳しい天候や環境からお住まいを守る意味でも、剥がれや膨れは放置せず塗装でメンテナンスするようにしましょう。

コンクリートの外壁塗装にかかる費用相場

コンクリートの外壁塗装にかかる費用は、お住まいの坪数ごとに相場があります。
具体的に外壁塗装における、坪数別の費用相場は下記の通りです。

・30坪：約60万円～120万円
・40坪：約70万円～130万円
・50坪：約90万円～160万円

コンクリートの外壁塗装は住環境や構造、使用する塗料などによっても費用は前後します。
費用相場は見積もりを確認するときの参考程度にし、不明点は業者に確認するのをおすすめします。

コンクリートの外壁塗装で使う塗料の種類

外壁塗装において、塗料選びは仕上がりや機能面に影響する重要な要素です。
主にコンクリートの外壁塗装で使用される、塗料の種類は下記になります。

・撥水剤
・クリヤー塗料
・弾性塗料

塗料は耐用年数や機能面も意識して選ぶと、希望する仕上がりを実現しやすくなります。
それぞれの塗料について順に解説しますので、参考になれば幸いです。

撥水剤

撥水剤は比較的安価で、防水効果の高い塗料です。
無色透明なので、コンクリートのスタイリッシュな質感を活かした塗装ができます。
ただし耐用年数が2〜8年と短いことや、塗料で補修跡を隠せない点はデメリットと言えるでしょう。

クリヤー塗料

クリヤー塗料は、防水効果と耐候性の高さが特徴になります。
耐用年数は5〜15年と撥水剤より長く、サビにも強いのがメリットです。
透明の塗料なので、塗装によって補修跡を隠すことはできません。

弾性塗料

弾性塗料は、ひび割れを防止する効果の高い塗料です。
ゴムのように伸縮性があるため、下地の揺れや収縮に追従しひび割れを防ぎます。
効果を発揮するには塗りつぶす必要があり、コンクリートの質感は損なわれます。
耐用年数は7〜20年と、他の塗料より長めです。

コンクリート外壁に劣化症状がある場合は10年を待たずに塗装を依頼しよう

コンクリート外壁の美しさや耐久性を維持するには、定期的な外壁塗装が欠かせません。
塗装する時期の目安は約10年とされていますが、劣化症状のある場合は早めに対応する必要があります。
お住まいの美観や耐久性を維持しやすくするには、塗料選びや技術力などがポイントです。
コンクリート外壁の知識や施工実績が豊富な業者に依頼するのをおすすめします。