「アスファルトシングルの葺き替え工事がどのような工事内容なのか知りたい」
「アスファルトシングルの葺き替えを勧められたけれど、どのくらい費用がかかるか不安」
上記のようにアスファルトシングルの葺き替え工事について悩んでいませんか?
本記事ではアスファルトシングルを葺き替えるタイミングや費用相場、具体的な工程などを解説します。
具体的に解説するのは、下記のとおりです。
・葺き替えとはどのような工事か
・アスファルトシングルの葺き替えを行うタイミング
・アスファルトシングルを葺き替えた方がよい劣化症状
・アスファルトシングルの葺き替えにかかる費用相場
・アスファルトシングルの葺き替えで期待できる効果
・アスファルトシングルの葺き替えの工程
アスファルトシングルに葺き替えを行うと、防水機能や耐久性などを改善させる効果があります。
葺き替えを行うタイミングは、アスファルトシングルの耐用年数を参考にしてみてください。
劣化症状によっては耐用年数より早く葺き替えすべき場合もあるため、気になる症状があれば業者と相談するのをおすすめします。
本記事を読めばアスファルトシングルの劣化症状が理解でき、適切なタイミングで葺き替えを依頼できるようになるでしょう。
もくじ
アスファルトシングルの葺き替えとは?

アスファルトシングルの葺き替えとは、古い屋根を撤去した後、新しい屋根材に交換する工法です。
下地部分も含めて交換・補修できるため、耐久性の向上に効果的です。
新しい屋根材に葺き替えることで、屋根本来の防水性や美観も回復できます。
葺き替えはアスファルトシングルの劣化が激しかったり、雨漏りしていたりする住宅におすすめされる工事です。
アスファルトシングルを葺き替えるタイミングの目安

屋根の葺き替えを行うタイミングは、耐用年数が目安になります。
アスファルトシングルの耐用年数は、15~30年です。
耐用年数を迎えるころには劣化症状がみられる場合も多いため、タイミングの参考にするとよいでしょう。
アスファルトシングルを葺き替えた方がよい劣化症状

劣化症状によっては耐用年数にかかわらず、アスファルトシングルの葺き替えを行った方がよい場合もあります。
葺き替えをおすすめする劣化症状は、下記のとおりです。
・剥がれている箇所が多い
・下地が露出している
・雨漏りしている
それぞれの劣化症状について、くわしく解説します。
剥がれている箇所が多い
アスファルトシングルは風によって、浮きや剥がれを起こしやすいのが特徴です。
剥がれた箇所が一部のみであれば、接着剤やクギなどで補修できます。
しかし屋根の広範囲が剥がれている場合は、部分的な補修のみでは対応できません。
剥がれた箇所を放置すると雨漏りの原因になるため、早めに葺き替えるのをおすすめします。
下地が露出している
屋根材の劣化により下地が露出している場合は、葺き替えによるメンテナンスを行います。
野地板や防水シートなどの、下地まで劣化している可能性が高いためです。
野地板とは、屋根材を支え固定する目的で設置される板を指します。
下地は露出したままだと雨や紫外線などで劣化するため、葺き替えが必要です。
雨漏りしている
屋根が雨漏りしている場合は、葺き替え工事をした方がよいでしょう。
構造部分までダメージを受けている可能性が高く、部分的な補修では対応困難なためです。
放置すると住宅全体の耐久性を低下させてしまい、住み続けるのにも悪影響を及ぼします。
雨漏りを発見したら、なるべく早く業者に工事を依頼してください。
アスファルトシングルの葺き替えにかかる費用相場

アスファルトシングルの葺き替えにかかる費用相場は、120万円~200万円です。
葺き替え工事は古いアスファルトシングルを撤去する費用が発生するため、費用は高額になります。
また、新しい屋根材の種類や立地条件などによっても、費用は前後します。
上記の相場を参考にしつつ、くわしい費用については業者に確認してください。
アスファルトシングルの葺き替えで期待できる効果

アスファルトシングルを葺き替えることで期待できる効果は、下記のとおりです。
・防水機能が復活する
・断熱効果が向上する
・屋根の耐久性が改善される
・外観の美しさが復活する
それぞれの効果について、くわしく解説します。
防水機能が復活する
葺き替えは、屋根本来の防水機能を復活させるのに効果的です。
剥がれや浮きといった劣化が進行したアスファルトシングルは、本来の防水機能を発揮できなくなっています。
葺き替えで新しい屋根材に葺き替えれば、雨漏りしにくくなります。
雨漏りを予防するには、適切なタイミングで葺き替えを行うことが重要です。
断熱効果が向上する
新しく張り替える屋根材によっては、断熱効果が向上するメリットもあります。
断熱とは熱を移動しにくくすることで、室温を保ちやすくする効果のことです。
断熱性能を高めると一年中快適に過ごしやすくなるため、省エネ効果も期待できます。
断熱効果の高い屋根材を希望する場合は、業者と相談して最適な種類を選択してください。
屋根の耐久性が改善される
葺き替えには劣化した屋根の耐久性を改善し、長持ちさせる効果もあります。
屋根自体を取り替えるため、部分的な補修と比較すると耐久性を改善する効果が高くなります。
また、下地部分や構造部分も確認できるため、不具合の補修がしやすいのもメリットです。
長く住み続ける予定の住宅であれば、定期的な葺き替えをおすすめします。
外観の美しさが復活する
屋根を葺き替えによって新しくすることで、外観を美しく保てるのもメリットです。
部分補修では古い部分がそのまま残ってしまい、古ぼけた印象を与えてしまいます。
葺き替えでは屋根をすべて新しくするため、新築のような美しい外観を取り戻せます。
アスファルトシングル以外の屋根材を選べば、雰囲気を一新させることも可能です。
アスファルトシングルを葺き替える工程

アスファルトシングルを葺き替える際の工程は、下記になります。
1.アスファルトシングルを撤去する
2.防水シートを撤去する
3.野地板を補修もしくは交換する
4.新しい防水シートを敷く
5.新しい屋根材を設置する
6.貫板や棟板金を取り付ける
各工程について、くわしく解説します。
1.アスファルトシングルを撤去する
葺き替えで最初に行うのは、アスファルトシングルの撤去作業です。
足場や養生シートの設置を行った後に、アスファルトシングルを取り外します。
足場や養生シートは高所作業での安全を確保し、近隣への影響を最小限にするために必要です。
2.防水シートを撤去する
アスファルトシングルを撤去したら、下地部分の防水シートも撤去します。
作業中に雨が降って雨漏りするのを防ぐために、複数人で一気に行う業者も多いです。
3.野地板を補修もしくは交換する
野地板の劣化状態を確認し、張り増しで補修もしくは撤去して新品に交換します。
張り増しとは古い野地板の上から、新しく重ね張りする工法です。
4.新しい防水シートを敷く
野地板の補修もしくは交換が終了したら、上から新しい防水シートを敷きます。
さまざまな種類の防水シートがあるため、業者と相談して選ぶとよいでしょう。
注意点として、防水シートは隙間なく張らないと雨漏りを引き起こしてしまいます。
心配な場合は防水シートを敷き終わった後、業者に写真を撮ってもらい仕上がりを確認するとよいでしょう。
5.新しい屋根材を設置する
下地材の補修が完了したら、新しい屋根材を葺きます。
設置する方法は、新しい屋根材の種類によって異なります。
下から重ねて隙間なく張り付けた後に、接着剤やクギを用いて固定するのが一般的です。
6.貫板や棟板金を取り付ける
屋根材の設置後に、貫板(ぬきいた)や棟板金(むねばんきん)を取り付けます。
貫板とは、棟板金を固定する目的で設置される下地材です。
棟板金とは、屋根のもっとも高い箇所に設置する部材です。
貫板と棟板金は屋根材を固定したり、防水性を高めたりする目的で設置されます。
設置作業後に、足場や養生シートを撤去したら葺き替えは完了です。
アスファルトシングルが劣化したら葺き替え工事を検討しよう

住宅を長持ちさせるには、アスファルトシングルの定期的な葺き替えが重要です。
アスファルトシングルを葺き替えるタイミングは、耐用年数を目安にするとよいでしょう。
また、劣化症状によっては耐用年数より前でも、葺き替えをおすすめされることがあります。
葺き替えを検討すべき劣化症状は、広範囲な剥がれや下地の露出、雨漏りなどです。
気になる症状があれば業者に点検してもらい、葺き替えが必要か判断してもらうのをおすすめします。