「ALC外壁っていつ塗装するべき?」
「ALC外壁が劣化しているけど、塗装した方が良いの?」
「ALC外壁の塗装費用はいくらかかる?」
上記のように、ALC外壁を塗装すべきタイミングや劣化のサイン、塗装費用の相場について知りたい方は多いでしょう。
この記事では、ALC外壁の塗装に関する以下の内容をお伝えします。
・ALCの外壁を塗装すべきタイミング
・ALC外壁を早めに塗装した方が良い劣化のサイン
・ALCの外壁を塗装する場合の費用相場
・ALC外壁を塗装する場合の注意点
・塗装では直せないALC外壁の劣化症状
この記事を読むことでALC外壁の塗装について詳しく理解でき、自宅のALC外壁をいつ塗装するべきか判断しやすくなるでしょう。
ぜひ最後まで目を通してみてください。
もくじ
ALCの外壁を塗装すべきタイミング
本章では、ALCの外壁を塗装すべきタイミングについて解説します。
ALCの外壁は、初めて外壁塗装する場合と2回目の場合で塗装すべきタイミングが異なります。
状況に応じて参考にしてみてください。
初めて外壁塗装する場合
新築後に初めてALC外壁を塗装する場合、約10年が塗り替えの目安です。
ALC外壁自体には防水性がないため、新築時にも外壁塗装が施されています。
新築時に使用した塗料の種類によっても耐用年数は異なりますが、外壁に劣化症状が現れやすいタイミングを考えると約10年という期間は1つの目安となるでしょう。
外壁塗装が2回目の場合
外壁塗装が2回目の場合、ALC外壁を塗装すべきタイミングは前回の外壁塗装で使用した塗料により異なります。
外壁塗装における塗料別の耐用年数は以下のとおりです。
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年
それぞれの塗料の耐用年数を参考にしつつ塗装のタイミングを判断すると良いでしょう。
ALC外壁を早めに塗装した方が良い劣化のサイン
本章では、ALC外壁を早めに塗装した方が良い劣化のサインについて解説します。
・色あせが目立つ
・触ると白い粉が付く
・ひび割れが発生している
・目地が劣化している
・カビやコケが発生している
前章ではALC外壁を塗装すべきタイミングについて紹介しましたが、本章で紹介する劣化のサインが見られる場合は早めに塗装すべきです。
具体的にはどのような劣化のサインがあるのか、以下で詳しく説明していきます。
色あせが目立つ
色あせが目立つ場合は、ALC外壁を早めに塗装した方が良い劣化のサインです。
色あせは、紫外線などで塗料の膜が劣化することによって起こります。
つまり、色あせが起きている場合は、塗料の機能が低下している状態であると言えます。
ALC外壁は塗装することで防水機能を高めているため、色あせが起きているのに放置してしまうと、水が浸入してしまうなどのリスクがあるのです。
触ると白い粉が付く
触ると白い粉が付く場合は、ALC外壁を早めに塗装した方が良い劣化のサインです。
紫外線によって塗料の膜が劣化すると、塗料に含まれる成分が分離し粉状になって表面に現れる「チョーキング」という現象が起こります。
チョーキングが起きている場合には塗料の機能が低下しているため、放置してしまうとさらに劣化が進行する恐れがあります。
ひび割れが発生している
ひび割れが発生している場合は、ALC外壁を早めに塗装した方が良い劣化のサインです。
ALC外壁はコンクリートの一種であり、ひび割れが起こる場合があります。
ALC外壁のひび割れは、どの程度のひび割れかによって対処方法が異なります。
詳しい理由については後述しますが、1ミリ以上のひび割れは塗装では補修できません。
目地が劣化している
目地が劣化している場合は、ALC外壁を早めに塗装した方が良い劣化のサインです。
ALC外壁のパネル同士の隙間にはつなぎ目があり、このつなぎ目のことを「目地」と言います。
目地にはシーリングという樹脂が充填されており、目地にシーリングを充填することで外壁内部への水の浸入を防いでいます。
目地のシーリングが紫外線によって劣化すると、肉痩せや亀裂などの症状が起こるため目地の劣化は放置せず早めの対処が必要です。
カビやコケが発生している
カビやコケが発生している場合は、ALC外壁を早めに塗装した方が良い劣化のサインです。
ALC外壁は防水性が低いため、劣化すると水分が溜まりやすくなります。
水分の多い場所ではカビやコケが発生しやすくなります。
外壁のカビを放置するとさらなる劣化につながったり、完全に除去しにくくなったりするため、早めの対処が必要です。
しかし、カビやコケが部分的に発生している状態や発生直後であれば、洗浄のみで除去できる場合もあります。
ALCの外壁を塗装する場合の費用相場
本章では、ALCの外壁を塗装する場合の費用相場について解説します。
外壁塗装における坪数別の外壁塗装の費用相場は以下のとおりです。
カッコ内の数字は概算の外壁面積となります。
・20坪:約40万円~120万円(79.2平方メートル)
・30坪:約60万円~120万円(118.8平方メートル)
・40坪:約70万円~130万円(158.4平方メートル)
・50坪:約90万円~160万円(198.0平方メートル)
・60坪:約100万円~200万円(237.6平方メートル)
使用する塗料や建物の大きさによっても費用相場は変動します。
また、ALC外壁の劣化状態によっては補修工事が必要となる場合がある点も注意しておきましょう。
ALC外壁を塗装する場合の注意点
本章では、ALC外壁を塗装する場合の注意点について解説します。
透湿性の高い塗料を選んだり、目地を定期的に目視で確認したりすることがポイントです。
それぞれについて、以下で詳しくお伝えします。
透湿性の高い塗料を選ぶ
ALC外壁を塗装する場合には、透湿性の高い塗料を選びましょう。
ALC外壁には、雨水が浸み込みやすい特徴があります。
しかし、雨水が浸み込みやすいからといって通常の防水塗料を使用してしまうと、内部から水蒸気が抜けにくくなり、塗料の膜が膨れたり剥がれたりしてしまいます。
そのため、防水性があり透湿性も高い塗料を使用しましょう。
透湿性の高い塗料を使用すれば、雨水を弾きながらも、内部の水蒸気が外に抜けやすい状態にできます。
目地は定期的に目視で確認する
ALC外壁を塗装する場合には、目地は定期的に目視で確認しましょう。
もちろん、外壁自体に不具合がないかどうかも定期的に確認した方が良いですが、目地は外壁よりも劣化が早いので気を付けたい箇所です。
目地のシーリングは雨水が浸み込みやすいため、定期的に目視確認し、肉痩せや亀裂が起きていないかどうか確認しておくと安心でしょう。
塗装では直せないALC外壁の劣化症状
本章では、塗装では直せないALC外壁の劣化症状について解説します。
具体的には、以下の劣化症状が起きている場合が挙げられます。
・タイルが浮いている
・爆裂している箇所がある
・1ミリ以上のひび割れが発生している
・変形もしくは欠けている
・雨漏りしている
それぞれの劣化症状について、以下で詳しく見ていきましょう。
タイルが浮いている
タイルが浮いている場合、塗装で直すことはできません。
浮いているタイルは剥がれ落ちる恐れがあるため撤去し、新しいタイルに張り替える必要があります。
新しいタイルと古いタイルの色味が異なる場合は、塗装することで馴染みます。
爆裂している箇所がある
爆裂している箇所がある場合、塗装で直すことはできません。
爆裂とは、コンクリート内部の鉄筋が錆びたり腐食したりして膨張し、コンクリートが外に押し出されてしまう現象です。
爆裂している箇所がある場合には破損部の断面をU字型にカットし、シーリングを充填する工事が必要となります。
1ミリ以上のひび割れが発生している
1ミリ以上のひび割れが発生している場合、塗装で直すことはできません。
ひび割れの幅によって、塗装がひび割れしているのか外壁材までひび割れしているのかの判断ができます。
1ミリ以上ひび割れしている場合は、塗装だけでなく外壁材もひび割れしている可能性があります。
外壁材もひび割れしている場合には、張り替え工事やカバー工事がおすすめです。
変形もしくは欠けている
変形もしくは欠けている場合、塗装で直すことはできません。
ALC外壁が変形したり欠けたりしているということは、外壁材自体がダメージを受けている状態です。
そのため、塗装では直すことはできません。
ALC外壁が変形したり欠けたりしている場合には、張り替え工事やカバー工事を検討しましょう。
雨漏りしている
雨漏りしている場合、塗装で直すことはできません。
雨漏りが発生している状態は、外壁材の修繕や内部の修繕が必要となります。
まずは業者に点検してもらいましょう。
ALC外壁の劣化サインに気づいたら早めに業者に相談しよう
ALC外壁は、定期的に塗装すれば長持ちさせやすい外壁材です。
しかし、劣化のサインが現れた場合には早めに対処しなければなりません。
また、1ミリ以上のひび割れがあったり、タイルが浮いていたりという症状が出ている場合には、塗装では直せないため塗装以外の工事で補修する必要があります。
せっかく選んだ自宅のALC外壁をできるだけ長持ちさせたいと思う方は多いかと思います。
ALC外壁の劣化サインに気づいた場合には、早めに業者に相談しましょう。